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凶悪犯罪者バトルロイヤル 第177話

 1の島への進軍を、信号により阻まれた宅間守は、すぐに進路を、3の島西側へと切り替える。向かう先にいるのは、闇サイトトリオである。

 このままB班と合流して闇サイトトリオを叩き潰し、返す刀で1の島へと向かい、コリアントリオを壊滅させる。敵軍を半壊状態へと追い込み、4の島で取り残された角田軍を倒す。そう青写真を描いたのだが、それは次の瞬間には、修正を余儀なくされる。

 克己茂,西川和孝。芸能人コンビが、4の島の戦いへと乱入してきたのである。

 やはり、敵軍に隠し玉はあった。蒲田の町を歩き回る我が軍と睨み合いを続けていたのは、バドラの到着を待つ目的もあったが、どこかでこの芸能人コンビを炸裂させるチャンスをうかがう目的もあったのだ。

 乱入するなら、麻原のオッサンがいる1の島だろうとは思うのだが、そこはしょせん素人である。麻原のオッサンに気がつかなかったか、パニックになって、わけがわからなかったのだろう。

 しかし、これにより、4の島での戦いに、戦力の不均衡が生じた。ここで宅間は、一つの判断を迫られる。4の島に、援軍を送るか否か、である。

 もし、このまま4の島にいる自軍C班が角田軍に壊滅させられてしまえば、角田軍+芸能人コンビで6人にもなる大群が、1の島に雪崩れ込んできてしまう。そのとき、我がD班が闇サイトトリオを壊滅して1の島の援護に行ければいいが、もし闇サイトトリオとの戦いに手間取ってしまった場合、総攻撃を受けたバドラ本軍A班は壊滅し、麻原のオッサンは射ち取られてしまう。絶対的カリスマである麻原のオッサンが打ち取られれば、バドラは滅亡である。

 4の島に援軍を送れば、取りあえず、最悪の事態を招く恐れは軽減される。しかし、そうしたらそうしたで、闇サイトを速攻で叩き潰し、敵軍を一気に壊滅させるチャンスを失ってしまうことにもなる。

 すなわち、オフェンスを重視するかディフェンスを重視するかという判断である。ならば当然、前者を選ぶ。名前は守だが、自分は常に攻めの人生を歩んできた。勝てぬ喧嘩はしないが、勝てる喧嘩であれば、積極的に前に出ていくのが、自分の信条だ。

「や、やばいッスよ・・宅間がこっち来ますよ・・・」

「戦ってられんっしょ・・・逃げるっしょ」

 B班とD班に挟みうちにされた闇サイトトリオが、突然車道に出る。今現在、信号が赤になっている都道11号線は、車の流れが停止している。「川」を渡ることができるのである。

「逃がすかあっ!」

 宅間もまた、「川」をダイブし、闇サイトトリオを追う。戦場を離脱しようとする闇サイトトリオは、麻原のオッサンがいる1の島に渡ると、都道11号線を、蒲田駅に向かって駆けて行こうとするが、我がD班はいとも簡単に追いつく。宅間が、リーダーの神田司の衣服を背中から掴んで引き倒し、金川が川岸健治に強烈なタックルを食らわせて倒し、鳥の巣頭の上部が、堀慶末に先回りして追い込んだ。

「死っねーーーーーーーーっ」
 
 宅間の振り下ろしたナイフは、神田司の太ももに深々と突き刺さる。これで機動力は殺した。あとは悠々と、料理に移るのみである。

 神田の頸動脈を目がけてナイフを振り上げた宅間は、ここでとてつもなく嫌な予感に襲われ、手を止める。

 昨晩、寝入り際に、金川のアホが、妙なことを口走ったのを思い出した。

――この間、闇サイト事件のことを調べたんですけど、最初にあの闇サイトを通じて集まったのは、実は4人だったそうっすよ。1人は、グループが強盗殺人の前に犯した事務所荒らしのときに逃げ出して自首し、窃盗未遂で不起訴になったそうです。

 当然、その最後の一人とやらは大会には参加していないため、宅間は聞き流したのだが、今になってなぜか、そのことが頭をよぎる。

 人知を超えた運命の力によって集まった、闇サイトの三人。たとえ地球の真裏で生まれたとしても、必ずどこかで出会ったであろう三人。運命の絆の強さを証明するように、三人は、過去の記憶を消されていたにも関わらず、今大会でも出会った。ならば、犯行直前に逃げ出したという「四人目の男」も――。どこかで、何らかの形で、三人と出会い、関わる運命にあるのではないか?

 バカバカしい妄想かもしれない。しかし、自らもまた「運命の力」に導かれ、あの池田小へと入った宅間には、どうしてもそれが気になって仕方がなかった。

 殺し合いの最中に見せてしまった、一瞬の隙。それはまさに、致命的な隙であった。

 文明の利器によって結び付けられた、4人の男たち――。数奇な運命の輪が、宅間をも絡めとっていく。突然、信号で止まっていたはずの一台の車が走り出して、あろうことか歩道に乗り上げてきた。

 危機を感じたときには、もう遅かった。宅間は神田司とともに暴走車にはねられ、アスファルトへと叩きつけられた。

 臀部を激痛が襲う。暴走車は減速しており、大きな怪我はしなかった。骨には異常はない。しかし、しばらくは動けない。この状況で、宅間はひとまず、すぐ横に転がる神田司の首をナイフで裂いた。

「ああっ、あうあう、あっ」

 二メートル以上上空にまで鮮血を噴出させて、神田は絶命する。殺害人数は1名である闇サイトトリオの中では唯一死刑判決を受けた、主犯の最後である。また、ほぼ同時に、金川真大が、川岸健治を殺害した。自首をしてグループの逮捕に一役買ったことから、トリオの中では小心者とみられているが、実は強殺の計画を最初に言い出したのはこの男とも言われている。ようするに、その場のテンションですぐに行動してしまうタイプの男だったのかもしれない。

 暴走車のドライバーは、すぐに車を降りて、どこかへ逃げ去ってしまったようだ。車内には乾燥した草のようなものが散らばり、妙な臭気が漏れ出している。

 あのドライバーが、自分が予感した「四人目の男」であったのか?真相はわからない。とにかく、今やらねばならないのは、今、動ける者を動かすこと。

「小僧、貴様は麻原のオッサンの援護へと向かえ」

 そして、戦場全体に響き渡る声を出す。

「永山が横断歩道を渡ったぞーーーーっ!止めえええーーーーーっ!」

 
 

 
 
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No title

神田、川岸死亡!メシウマ!!!!
さあ、残るは堀だ!サットヴァ・レモンでポアだポア!
四人目?の謎の男もよくわからないけどポアだポア!

No title

>>NEOさん

 闇サイト殺人事件に第4の男がいたことは意外と知られていないんですよね。非科学的な要素はご都合主義ともとれ否定的な意見もあるでしょうが、取りあえずこれで進ませてください。

勉強合宿から帰ってきたらさっそく新作が…!闇サイトトリオに四人目の男がいたなんて((((;゚Д゚))))尊師VS永山くんも楽しみですが、永山くんVS宅間さんも捨てがたい…

No title

>>枇杷さん

 勉強合宿とかあるよなあ。僕は参加したことないけど。スポーツの合宿は、自然の中でいい空気を吸って気分転換できたり、独自の環境を生かしたトレーニングができたり、また寝食を共にすることでチームの連帯感が高まったり、普段顔を合わせない人との練習試合など組めたり色々と効果あるらしいが、勉強もやっぱり環境を変えるといい効果あるんだろうか?

 闇サイト4人目の男は今どこで何をしているんだろうね。窃盗未遂で思いとどまったことから、あの3人ほどのロクデナシではないんだろうから、案外シャバで真っ当にやってるのかな。あの3人としばらく行動をともにしたというのも、恰好のネタ話になりそうだけど。

 宅間軍に造田博、永山則夫と、これだけの強豪が集まったので、潰しあいはさせたいところだよね。都井VS加藤以来の激闘がかけたらと思います。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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