凶悪犯罪者バトルロイヤル 第97話


 世田谷区の砧公園を訪れた宮崎勤の股間は、張り裂けんばかりに膨張していた。

 僕がこの公園を訪れた目的はただ一つ。幼女に、精液をぶっかけるためである。先日、藤波和子で童貞を捨てた僕だったが、今は、幼い女の子を犯したい衝動が勝っていた。ステーキやラーメンを食べた後には、さっぱりしたお寿司やお蕎麦を食べたいと思うのと同様、性欲の発散方法も一種類では満足できないのが、僕という男なのである。

 委員会の処罰の対象にならずして幼女に精液をかける作戦として僕が考えたのが、アクシデントを装う、ということだ。具体的には、幼女の前で転んでズボンが脱げたふりをして性器を露出させ、精液を射出するのである。

 無論のことではあるが、射精は、刺激を与えなくてはできない。しかも、今回のミッションでは、ズボンが脱げた瞬間に、幼女が驚いて逃げるまでの僅かな間に発射しなくてはいけない。通常なら、早打ちマックでもできない芸当である。

 この問題を解決するために僕が考えたのが、ズボンが脱げるまでの間に、予めペニスに十分な刺激を与え、発射寸前にまでもっていく、という方法である。ズボンが脱げ、性器が露出した瞬間にうまく発射できるよう、絶妙な匙加減で調整をするのだ。

 一連の研究に、僕は十日の月日を要した。運動生理学と量子力学の応用、チャージ日数と射精までのタイムの相関関係、食生活の改善。ゲームやアニメを見る時間も惜しんで研究を重ね、シミュレーションを繰り返してきた。今日この日、いよいよ、その成果が試されるのである。

「さあ、みんな。尊師に教わったお歌を歌いましょう」

「わーたーちーは、やってないー。けーえっぱーくーだー」

 今、僕の邪な瞳は、世田谷の「どらごん保育園」の、イブキとかいう少女を捉えていた。そして、イブキを見ながら股間を猛らせる僕のファッションは、全身を白と青のプラグスーツに包んだ、碇シンジくんファッションである。

 藤波を犯した際、山地くんの発案で金太郎ファッションに身を包んでからというもの、僕はすっかりコスプレに目覚めてしまっていた。僕は、自分の息子を「ポジトロン・ライフル」に見立て、幼女に精液をかけようとしていたのだ。

 さっき、公衆トイレで手淫を済ませてきた僕のペニスは、今、オルガスムスの寸前にまで来ている。時間が経つと冷めてしまうから、歩きながら、ピッタリと肉に密着したプラグスーツの股間部分をくいくいと引っ張り、中の物体に微かな刺激を耐えず加えておくという徹底ぶりである。これだけの努力が報われなければ、もう、神など信じることはできない。

 季節に似つかわしくない陽の光を浴び、いい匂いを発する芝生を踏みしめてイブキににじり寄る僕の息は、ニンニクの臭いを発散させている。精力を極限にまで高め、量電子砲の火力を最大にするため、僕はこの十日間、同棲する木嶋佳苗の目を盗んで、精のつく食品を大量に摂取してきたのだ。

「シンジくん。エヴァーに乗ってくれた。それだけでも感謝するわ。ありがとう」

 耳元に当てた携帯から、サイトからダウンロードした葛城ミサトのボイスが流れる。成功確率8.7%の任務に挑もうとする僕を勇気づけてくれる声である。ちなみに、片耳だけあてたイヤホンからは、神曲「Angel of Doom」が流れている。

「綾波ほどの覚悟もない、うまくEVAを操縦する自信もない。理由も分からずただ動かしてただけだ!人類を守る?こんな実感もわかない大事なこと、何で僕なんだ??」

 僕も携帯の送話口に、セリフを送り込んだ。

「シンジくん。今一度、日本中のエネルギーと一緒に、私たちの願い、人類の未来、生き残った全ての生物の命、あなたに預けるわ。頑張ってね」

「はい!」

 といったようなやり取りをしながら、いよいよイブキとの距離が、ポジトロン・ライフルの射程圏内である1・5メートルにまで詰まった、その瞬間だった。

「うわあっ、ヤスデ、ワラジムシ、ダンゴムシ、ミミズ、ハサミムシ、ゴミムシの大群が攻めかかってきたあっ!」

「西口彰めえっ、こんなところに書を隠しやがってえっ!」

「菊池くん、なんとかしてくれえっ!」

 阿呆な声がする方を見てみると、麻原彰晃たちが、大木の近くにある湿った石をひっくり返して、ワラワラと出てきた昆虫に驚き、慌てふためいていた。

 なにをやっているのかよくわからないが、あんな奴らのことなど、僕には関係ない。僕は気を取り直して、「ふう、暑いな」とか言いながら、プラグスーツのファスナーを開いた。そして、ポジトロン・ライフルを直接つかみ、皮をずりさげ、最後の刺激を与える。

 身体中に電流が走った。オルガスムスである。実験では、あと2.342秒後に、精液が射出されるはずだった。僕は「うわあっ」と叫びながらわざと転倒し、手が滑ったふりをしてファスナーを全開にし、ポジトロン・ライフルを露出させた。目標をセンターに入れて、スイッチを押そうとした、その瞬間だった。

「正!おまえは死なん!俺が守るもの」

 僕が、このセリフだけは汚すまいと、携帯から流さなかった珠玉の名ゼリフが、ひげ面デブの汚いおっさんの口から、放たれてしまった。ふざけるな。僕が大切にしているものを、台無しにしやがって!

 これに心を乱された僕は、狙いを誤ってしまった。僕がためにためたエネルギーは、イブキではなく、マキとか呼ばれていた先生の足元にかかってしまった。

「きゃっ。なに?なんか、生暖かい液が・・」

 マキがこちらを向こうとした瞬間、僕は急いでポジトロン・ライフルをファスナーを閉めた。射精は一度では終わらないから、当然、僕のプラグスーツの中は、室内プールくさい液体で、べちょべちょになった。

「いやあ~。ナメクジでも踏んづけたのかしら・・あ!」
 
 僕の作戦を邪魔した女、マキが、喜色満面の笑顔を浮かべながら、こっちに駆け寄ってきた。

「きゃー。エヴァのコスプレだー。可愛い!」

 マキが携帯カメラを構え、僕の写真を無断で撮影した。勝手なことをしやがって。肉物体にされたいのか。

「あの・・。突然ですいませんけど、アドレスを交換しませんか?」

 僕の殺意に気が付かないマキは、瞳を潤ませて、僕にアドレス交換を申し出てきた。何がなんだかわからないまま、僕はマキの申し出に応え、アドレスを交換した。

「ありがとうございます。今度一緒に、アキバに行きましょうね」

 マキはそう言って、仕事に戻っていった。

 どうやら「どらごん保育園」の先生、生徒たちは、バドラの連中と知り合いだったらしく、彼らは合流し、一緒に「どろけい」や「缶けり」などをし始めた。僕は、恐妻家で知られる某芸能人と大学で同級ながら、一度も存在を認識されなかった影の薄さを生かし、その場から離脱した。

 帰る道中、僕の脳裏には、先ほど電話番号を好感した女、マキの顔がよぎっていた。あのときは、射精後の賢者モードのせいでピンと来なかったが、よくよく思い返せば、あの女はかなりの美人だった。抜けるような白い肌がいい。

 今、僕の心は、あの女の髪の毛を一本残らず引き抜き、逆に陰毛、腋毛、鼻毛、尻毛を頭に移植して接着剤でくっつけ、また、あの女の臍のゴマと鼻くそと耳くそとめやにを混ぜたものに、イタリアンドレッシングをかけて食し、それによって出た大便をあの女の陰部に突っ込み、さらに、あの女の陰部から生まれた僕の子を「肉物体」として、泣きじゃくるあの女に食べさせ、それよって出た大便を・・。という行為がしたい願望で満ち満ちていた。

 この感情を、淡い恋というのに違いなかった。
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津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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