外道記 改 7


                          
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 東山との運命的な再会から、三か月あまりの歳月が過ぎた。残暑も和らぎ、一年でもっとも過ごしやすい季節が訪れ、俺の人生も新たな局面を迎えようとしていた。

 今、何を差し置いてもやらなくてはならないのは、俺に不快感を味合わせた、莉乃と唐津への復讐である。せっかく純玲と出会い、人生に希望の光が見え始めたときに、復讐など考えるのは愚かなようだが、逆に希望の光が見えた今だからこそ、このタイミングで、「世間」というものに、何らかのケジメをつけなくてはならないのである。

 確かに、世間は俺に純玲という女を差し出した。「和解」の条件は整ったともいえる。しかし、それはやや遅きに失した。

 これが二十代の半ばくらいであったら、ここから真面目に努力して、並み以上の人生を手に入れる気にもなったかもしれない。しかし、三十二歳という年齢で、これまで培ったスキルなどもまったくない状態からでは、何かを本気で始めるということは考えられない。

 世の中には四十を過ぎてから花を咲かせる遅咲き、大器晩成の人もいるが、それは二十代のころから努力し、試行錯誤してきた結果の遅咲きである。何かを始めるのに遅すぎることはないという言葉もあるが、それも若いころからコツコツと努力して、年を取ってから新しい何かを始めても成功できるだけの土台となるものを積み重ねてきた人間だけに言える話だ。

 俺はきっと、もう間に合わない。頭の柔軟さも失われ始め、どんな分野でも通用する、独自の勉強法のようなノウハウも無い三十二歳という年齢から、まったく新しく何かを始めて、人並み以上になれるはずがない。

 努力というと素晴らしいことのようだが、努力は結果が伴わなければ、徒労となって圧し掛かってくる。膨大な時間を無駄にし、精神を削られ、結局は、自分を認めなかった社会や他人を呪うことに繋がる。それで荒れてしまったら、せっかく手に入れた純玲も失いかねない。俺は一生、上がり目のない人生を受け入れなくてはならないのだ。

 和平交渉に最も重要なのは、タイミングである。タイミングさえ良ければ、小さな条件で、大きな譲歩を勝ち取ることもできる。世間は、そのタイミングを逃した。まだ人生に展望のある二十代のときに女を差し出しておけばよかったものを、三十二歳の今になって貰っても、これですべてを水に流すというわけにはいかない。純玲は有難くもらっておくが、やはり何らかの形で、落とし前はつけておかなくてはならない。死刑になるような大事件を起こすまではしなくとも、強大な社会、世間にせめてもの一矢を報いなくては、俺の気が済まない。一生上がり目のない貧乏暮らしを、受け入れることができない。ここから先に進むことはできない。

 俺が直接一矢を報いようとしている相手が、莉乃と唐津だ。何もかもをご都合主義で片づけ、キレイごとで丸め込もうとする、欺瞞に満ちた世間を代表するようなあの二人のおとぎ話をグチャグチャに潰してやることこそが、俺がこの先、この生きづらい世間の中で純玲と二人、波風を立てず、穏やかに暮らしていくための、唯一の方法なのである。

 その、莉乃と唐津への復讐計画を、本格的に始める準備はできた。純玲という心の安らぎ、桑原という暴力装置を得て、あとは具体的な手段さえ思いつけば、すぐにも奴らと戦うことができる態勢は整った。

「莉乃と唐津を酷い目に遭わす?もちろん協力しますよ!俺もアイツらのことは、いけ好かなかったんです!」

「うん。私も莉乃をやっつけるためだったら、できる限りのことはするよ」

 俺が自分の野望を打ち明けると、他人を虐げることを三度の飯より楽しみとする桑原と、莉乃を個人的に嫌う純玲は、快く承諾の返事をしてくれた。

 ターゲットの莉乃と唐津はといえば、相変わらず仲良くしていたようではあったが、不思議なことに、周囲が二人が仲を深めていくことを微笑ましく見守り、恋人同士としてくっつけようとするような例の雰囲気は、影を潜めていた。

 これをどう解釈したらいいものか、俺は大いに悩んだ。現在、二人はすでに正式に交際しており、周りがその恋を後押しする必要もなくなった、ということなのか。だが、それにしては、二人は一緒に歩いていても、その間にはまだ一定のパーソナルスペースが横たわっているようで、手を繋いだり、指を絡めあったりなどしているわけでもない。

 結局、カップルは成立しなかったのだとしたら、ますます不可解である。俺の見る限り、唐津も莉乃も、お互いに相当、熱が高まっていたはずだ。どっちがどっちを振ったにしても、また、俺ほど執念深くはないにしても、振られた相手と、かくも平然と「友達付き合い」などができ、和気あいあいと話していられるとは思えない。

 直接問うてみるのが一番手っ取り早いのはわかっていたが、俺は奴らからは嫌われているし、もし奴らと親しかったとしても、やはり直接は難しいだろう。それができるくらいなら、俺は奴らを激しく恨んだりはしていない。

 変な話のようだが、俺はたとえどんな状況であろうと、純玲という新しい女ができたのであろうと、復讐する決意をしているのであろうと、一縷の望みに賭けたかった。まだ、莉乃と唐津が、最後まではいっていないと信じたかった。

 この期に及んで、莉乃が手に入る望みがまだあるなどという妄想に縋りついているわけではない。奴らが暖かいベッドの中で愛し合いながら、俺をバカにしている光景を想像したくなかったのである。
 
 俺のことだけだったらまだいいが、純玲のことまでバカにしているというのであれば、許すことはできない。それがわかってしまったら、俺はすぐさま、奴らの命を奪わなくてはいけなくなる。皮肉な話だが、俺は純玲を手に入れたことによって、余計に莉乃と唐津の交際を認めてはならない状況になってしまったのだ。

 くっついているのかくっついていないのかわからない、くっつきそうでくっつかない関係を維持されるというのも、髪の毛を先っちょから根元まで、じりじりとライターの火で燃やされていくような、なんともいえずヤキモキするものではあるが、これでよかった。

 莉乃が冴えない俺をサンドバッグのようにボコボコにして、己のストレス発散に利用し、若い唐津にはご執心だった。唐津もそれを満更でもなさそうに受け取り、二人きりでデートまでした。奴らを取り巻く周囲の連中は、二人がくっつくのを後押しする一方で、俺のことを心配するという「矛盾」を見せつけてきた。

 俺の中では、もう、これだけで、復讐の動機には十分であった。この上、二人が正式に交際を始めた事実など、知らなくても良い。たまたま、偶然、仕方なしに耳に入ってくるのならともかく、自分から真実を知ることはしたくなかった。

 いまは万が一、莉乃と唐津が正式に交際し、セックスもしていたという事実を耳にしてしまう心の準備をしながら、じっくりと復讐の計画を練るだけであったが、しばらくして職場の状況は、俺が思ってもみなかった方向へ動き出していった。これまで俺を露骨に避けていた莉乃が、なぜか俺に歩み寄る姿勢を見せてきたのである。

「俺は小学生のころからひねくれものでよ。給食に揚げパンってのがあったろ。あれが人気メニューでさ。でもひねくれものだから、みんなと同じなのが嫌で、俺はわざわざ、あれを嫌いっていう設定にして、揚げパンが出るとクラスメイトにやってたんだ。揚げパンの日にゃあ、俺の残したヤツの争奪戦が繰り広げられるのが恒例になってた。でもクラスが変わると、俺の揚げパン嫌いの情報がみんなに行きわたってないから、争奪戦が起こることはなくなった。んで、試しに揚げパンを食ってみたら、これがうまいのなんの。一発で大好物になっちまったんだが、次、揚げパンが出たときには、すでに揚げパン嫌いの情報がみんなに行きわたっちまっててよ。蔵田、お前揚げパン嫌いなんだろ、くれよ、って言われて、俺も意地だから、じゃあやるよ、つって差し出してさ。卒業まで揚げパン一度も食えなかったんだが、心の中で泣いてたよ」

 俺が職場でこんなバカ話をしていると、笑いの輪の中に、いつの間にか莉乃が、ちょこんと混じっているのである。

 自分が所属している集団で少しでも人気がある奴を見ると、そいつに取り入ろうとして腰を摺り寄せる浅ましい性質ゆえか、俺に純玲という女が出来たことで、もう自分にはちょっかいを出してこないと安心したのか、はたまた、「いざとなったら、唐津くんが狼さんから守ってくれる」という余裕ができたのか。

 いずれにしろ莉乃の態度は、俺には素直に受け入れがたいものであった。俺は莉乃を女として見ていたのであり、セックスがしたかったのだ。莉乃と「友達として」仲良くすることになどは、何の魅力も感じなかった。むしろ、己にマンコしか価値がないことを知らぬ増上慢に腹が立つ。

 結局莉乃は、自分をロイヤルプリンセスか何かと勘違いし、俺のことを、見世物小屋の珍獣のように思い込んでいるのではないのか。見世物小屋の珍獣が、檻の中から愛嬌を振りまいているうちは優しくもし、仲良くもしてくれるが、珍獣が分を弁えずに恋心などを抱けば、猛烈な勢いで攻撃してくる。莉乃にそのように見下されているかと思うと、莉乃が仲良くしてくれたことさえもが、強烈な憎しみに変わってしまうのである。

 莉乃への憎しみが募っていくにつれ、オナニー時において、莉乃を思い浮かべる頻度も増えていった。レイプ魔の素質を持つ俺は、女を恨めば恨むほど、その女とセックスをしたい欲求が昂進していく。莉乃に復讐するときには、同時に性欲方面を満たすことも一応考えておきたい。

「蔵田さん、面白いですね。もっとほかの話はないですか?」

「ほかの話?中学でバスケット部に入ってたときよ、一年生ではまだ試合に出られないから、ベンチから先輩を応援してるわけだ。そのとき、俺が真面目に声を出してねえっつって怒られたから、次の試合では誰よりも声を張り上げて応援したんだ。でも、ちょっと気合が入りすぎちまって、間違えて先輩が自殺点をしたときにも、ナイッシューーーッ、とか大声で言っちまってさ。そしたら俺が怒られてんの。納得いかねえよな。一番悪いのはどう考えても自殺点入れたバカだろっつの。それでバスケ部やめてやったよ」

 俺に近づく莉乃を邪険にするのではなく、ちゃんと相手にはしてやった。もう金輪際、関わりたくないというなら、遠ざけ、避けるべきだろうが、俺は最終的に、莉乃を痛い目にあわせようとしているのである。ならば来るべきそのときまでは、牙は隠しておかなければいけない。莉乃が警戒心を解けば、いろいろな情報がペラペラと吐き出されてくる。それを元に、復讐の計画を立てる。そして、莉乃が完全に隙を見せたところで、バクっといくのである。

「蔵田さん。実は僕たち、派遣会社と丸菱運輸の悪事を訴えて、待遇の改善を求める労働運動を始めようかと思っているんです。海南アスピレーションのスタッフは、七割の方が賛同してくれています。蔵田さんも、協力してくれませんか」

 莉乃と同様に、唐津も俺に心を許し始めたようで、ごく親しい者にしか打ち明けていないであろう秘密の計画を、俺にも話してきた。

 派遣会社と、丸菱運輸を相手どっての、労働運動。やろうとしていること自体は、俺にも賛同できるものである。海南アスピレーションのような底辺派遣会社の理不尽な罰金設定や、ピンハネの酷さには前から腹に据えかねていたし、丸菱運輸は、上司である東山の弱みを握っている今でこそ快適な職場だが、昔から同じような会社に散々こき使われてきた者として、激しい怒りには共感できる。

 唐津くらいの年齢だったら、会社と争うより自己研鑽に励んで、派遣労働などからはさっさと足を洗って正社員で就職することを考えた方がいいのではないかとも思うが、彼は自分が社会の枠組みの中で上がるチャンスを棒に振ってでも、弱者を守る戦いに身を投じるエクスタシーを選択するという人種なのだろう。チェ・ゲバラに例えるのは褒めすぎだろうが、世の中にはこういうタイプがいるのはわかる。

 唐津のやろうとしていること自体は大変立派なものであることは認めるが、だったらなぜ、唐津は「モテ格差」という分野においては、自分が「強者」であるという自覚がないのか?なぜ、恋愛弱者の俺が必死になって追いかけている莉乃を掻っ攫っていくような、節操のないマネをするのか?結局唐津は、「弱者」という立場を自分の都合の良いように解釈して、ひたすら私利私欲のために行動しているだけではないか。そのように考えると、唐津の若々しい正義感すらもが、強烈な憎しみに変わってしまうのである。

「ああ、いいぜ。是非、参加させてくれよ」

 表向きは、唐津と莉乃に協力してやる。だが、俺の金主である東山を本気で追い詰めたりはしないし、もちろん、唐津と莉乃を本気で応援することもない。いくらやろうとしていること自体には賛同できても、やる人間を好もしいと思えなければどうしようもない。俺が唐津と莉乃に協力するのは、奴らの弱みを探るためである。奴らに近づき、行動を共にすることで、奴らを痛い目に合わせるための突破口を見つけ出すのだ。

 唐津と莉乃を痛い目に遭わせるだけなら、それこそ夜道で襲うのが手っ取り早い。だが、それで逮捕されて、東山から金をむしり取る生活も、せっかく手に入れた純玲も失ったのでは、復讐にはならない。唐津と莉乃が一方的に痛い思いをし、俺が一方的に幸せになるのでなければ意味がないのである。時間の許す限り熟慮し、なるべくこちらがリスクを背負わない手段で、奴らに最大限のダメージを与える手段を模索する。

 これから始まるという労働運動を、莉乃の頭の中に広がっているようなおとぎ話に例えるなら、東山は強大な軍事力を背景にして民衆を苦しめる暴虐の魔王、唐津と莉乃は、民の救済のために魔王に敢然と立ち向かおうとするヒーローとヒロイン、俺はさながら、ヒーローとヒロインに嫉妬をして、チマチマとした妨害を画策する、チンケで小心な悪徳商人といったところであろう。おとぎ話ならば、ロクに見せ場も与えられず、蟻のように踏み潰されるだけの悪徳商人が、みんなに慕われるヒーロー、ヒロインと、みんなに怖れられる魔王を、まとめてぶちのめすのである。痛快ではないか。

 莉乃と唐津が労働運動を始めるということは、すぐに職場を辞めてしまう心配はないということである。非正規の派遣労働に従事している上での、最大の不安が解消されたのだ。こうして確保された時間を利用して、莉乃と唐津を懲らしめる術をじっくりと考えていくつもりだったのだが、しばらくして、思わぬ方向から、また別の風が吹いてきた。

「下川さん、見てください。これは昨年、バングラデシュの村に行ったときの写真です。この、十四歳の女の子が抱いている赤ちゃんを見てください。この赤ちゃんは、女の子の妹ではありません。娘です。発展途上国では、教育の機会も得られず、低年齢で無理やり結婚させられる女の子がまだまだ大勢います。医療設備も整っていない環境で、身体もできていないのに妊娠、出産し、最悪命を落とすケースも沢山あります。こうした女の子たちが教育を受けられ、経済的に自立できるようになることが、僕の夢です」

 脂肪に圧迫されて細くなった眼を煌々と輝かせ、莉乃に熱弁を振るう豚男――。莉乃と唐津が、どうやらまだ正式に交際していないようであるのを見て取った宮城が、莉乃に求愛をし始めたのである。

 今まで眼中にもなかったので、特に注意はしていなかったが、そういえばこの偽善豚男は、俺が莉乃を狙っていた時期から、隙を狙っては莉乃によく話しかけていたようであった。あの莉乃脱糞事件の日、宮城が莉乃の糞を片付けたのは、善意からではなく、好意からであった。あの行動によって莉乃の気持ちが己に傾くと思い込んでいたからこそ、宮城は悪臭の中に敢然と突入していったのである。口では大層なことを言いながら、何のことはない下心がすべてという、下劣な豚である。

「莉乃ちゃん、今日のお洋服、似合っているわね。アウトレットで買ったの?」

 宮城が莉乃に恋心を抱いているのは誰の目にも明らかで、宮城が莉乃に話しかけると、莉乃の取り巻き連中がすぐに割って入り、莉乃を宮城から引き剥がそうとするのがいつもの光景になっていた。昔からそうだったのであろうが、かつて俺が同じ目に遭っていたときは周りを見る余裕がなく、今頃になってようやく気付いたのである。

「松原さん。今、下川さんは僕とお話をしているんです。勝手に割り込まないでいただけますか」

 いつもは黙って莉乃を譲る宮城だったが、度重なる無礼な仕打ちに、今日は憤りを露わにしてみせた。このところすっかり、莉乃の「女中頭」が板についてきた松原と宮城との、莉乃脱糞事件以来の因縁の対決である。

「は?あんた何言ってんのよ。あんたが一方的に面白くもない話をベラベラ喋ってるだけで、莉乃ちゃんは嫌がっているじゃないのよ。そんな写真なんか持ってきちゃって、バッカじゃないの」

「なっ・・・なっ・・・」

 正論を吐かれ、宮城の顔面がみるみる紅潮していく。この時点で、桑原などは大爆笑である。

「なあ、宮城くん。君の行いは立派だと思うけど、それを自慢しちゃったら、偽善になっちゃうんじゃないかなあ」

 俺に莉乃を諦めろなどと言ってきたオッサン、田辺までもが、宮城に本当のことを言ってしまう。田辺が指摘する通り、宮城がボランティアだのなんだのをやっている理由は、それを人にアピールして褒められるため、ただそれだけである。本当は自分のことしか考えていないから、周りがまったく見えなくなってしまうのだ。

「あっ、あなたにそんなことを言われる筋合いはない!僕は今度、IT企業の最終面接を受けるんです!か、会社を訴えるとかいって、自分が這い上がる努力をしないあなたたちなんかとは違うんです!」

 脳が沸騰してわけがわからなくなっているのであろう。憤然とする宮城は、突然、話をまったく違う方向にすり替え始めた。これには、俺、純玲、桑原を除く全員――海南アスピレーションと丸菱運輸に、労働組合を結成して対抗しようと毎日熱心に話し合っている派遣スタッフたち全員が、怒りを露わにする。

「なんなんだあんた、おかしいんじゃないのか。海外の子供を助けるとか言う前に、目の前の人を助けろよ。東山や中井に、田辺さんたちが殴られているとき、あんたは何をしていた?黙って見ていただけじゃないか。そんな人が海外ボランティアなんて、ちゃんちゃらおかしいよ」

 宮城が莉乃を巡ってライバル視しているであろう唐津の、痛烈な言葉が突き刺さる。不細工な宮城は、イケメンに生理的な苦手意識を覚えているらしく、これに口ごもって言い返せない。若干二十歳の唐津は、二十九にしてキスの一度もしたことがなく、女に嫌われ続ける人生を歩んできた宮城に、一片の哀れみをくれてやる気もないらしい。

 宮城が莉乃にアタックしてしまうのは、唐津がいつまでも莉乃との関係をはっきりさせず、くっついているのかいないのか、微妙なラインで踏みとどまり続けているせいでもあると思うのだが、実のところ、唐津は莉乃のことをどう思っているのだろうか。

 今まで俺が見る限りでは、唐津も莉乃に好意を抱かれ、まんざらでもなさそうにしているようだった。だが、今の唐津は、莉乃と一定の距離を置き、あくまで友達の一人として、莉乃に接しているように見える。果たして唐津は、据え膳を食ったのか食っていないのか。食ったとしてそれをおおっぴらにしないのは、三十路のメルヘン女と、一晩限りの遊びならともかく、本気で交際し、周囲にもそれを承認されてしまうのには抵抗があるということなのだろうか?

 やはり、「わからない」というのは、どうしようもなくモヤモヤする。せっかく莉乃と唐津との関係が表向き改善されたのだから、交際の事実について、直接聞いてみるべきなのかもしれない。確かに怖いのは怖いが、自分の気持ちにケリをつけて、退路を断つためにも、通らなくてはいけない道ではないだろうか。

「おかしいのはお前だ!田辺が殴られたのは、ちゃんと仕事をやっていないからだろ!東山職長と戦うなど、絶対に許さんからな!」

 意外なところから口を挟んできたのは、宮城同様、労働組合の結成に誘われなかった深山である。しかし、蠅的存在の深山の言葉に耳を傾ける者は誰もおらず、雑音のようにしか扱われなかった。

「なぁにがボランティアだよ。バングラデシュの女の子の結婚を心配する暇があったら、自分が結婚しろって話だよ。その顔でできるもんならな」

 松原に、宮城がもっとも気にしているところを指摘されてトドメをさされ、宮城はとうとう引き下がり、黙って席についた。

 その後しばらく、宮城はすっかり大人しくなり、莉乃どころか、職場で他人に話しかけること自体がなくなった。今までただ一人、宮城と友人のように接していた俺は、今では純玲や桑原とばかり仲良くしており、莉乃や唐津たちとも、表向きには良好な関係を築いている。宮城はすっかり孤立した形になってしまったのである。

 その状況が一週間ばかり続き、皆がバングラデシュ事件を忘れかけたときのことだった。

「おい、君。ボランティアなんてやめて、一緒に、あの東山職長に立てつこうとしている奴らをぶっ潰さないか。IT企業もいいが、運送や派遣会社に就職するっていうのも、一つの道だぞ」

「蔵田さん、ちょっとお話いいですか」

 宮城は、ただ一人話しかけてくれた深山を無視し、「元友人」の俺を、トイレに呼び出した。不細工な顔に、なにか悲壮な決意が込められているようである。

「話ってなんだい?」

「蔵田さん。下川さんは、唐津さんとはまだ付き合ってはいないんですよね」

「まあ、二人だけでデートしたことはあるみたいだが、正式に付き合ってるとか、セックスしたとかってのは聞いてねえよ」

「わかりました。明日、僕は下川さんに自分の想いを打ち明けます。振られるのかもしれない。でも、自分の気持ちにケリをつけたいんです。そうしなければ、IT企業の最終面接にも臨めない。どうか、段取りをしてくれませんか」

 宮城の頼みを、俺はもちろん快く引き受けた。何か利用価値があるかもしれないと思って、宮城が松原たちにやり込められているときに、余計な追い打ちをかけたりして、信頼関係を損ねないで本当によかった。

 この百パーセント結果がわかりきっている告白を後押しし、屈辱を受けた宮城を唆して、莉乃に危害を加えるように取り計らう絵図が、すでに頭の中に描けていた。自らの手を汚さずに、まずは莉乃を片付ける。あの世間知らずの腐れマンコに、男を舐め腐った報いを受けさせるのである。

「え・・・。嫌です。怖いです」

 さっそく莉乃に宮城の意思を伝えると、莉乃は表情をひきつらせ、心底からの嫌悪感を露わにして見せた。

「だってあの人、私のお父さんくらいの年じゃないですか。私のお父さんくらいのおじさんは、嫌なんです。どうしてお父さんくらいのおじさんなのに、私を好きになるんですか。ウイルスみたいです。ばい菌みたいです。怖いです」

 滅茶苦茶な言いようであるが、この女は自分の顔を鏡で見た上で、それを言っているのであろうか。確かに宮城は五十代にも見えるような風貌だが、莉乃の方だって、笑えば目じりに皺がより、ほうれい線もくっきり浮かぶ、年相応のくたびれ具合ではないか。頭の中は二十代かそれ以下で止まっているのだろうが、外見はどこからどうみても、立派な三十路女だ。宮城の方こそ、莉乃を少し年上のお姉さんと思って惚れたのに、影でおじさん呼ばわりされているとはやりきれない。

 莉乃が自分に思いを寄せる宮城を悪く言えば言うほど、それは取りも直さず、影で俺にも同じことを言っていたのだろうな、と邪推することに繋がる。宮城のような「超劣等東洋種族」と、この俺を同じに扱った莉乃を、絶対に許すわけにはいかないと、決意を固めることに繫がる。

「まあそう言わず、話だけでも聞いてやれよ。あの手の頑固なヤツは、直接本人の口から断られないと諦められねえんだよ。莉乃ちゃんがそんなケンもホロロな態度でいたんじゃあ、あいつも余計頑なになるだけだぞ」

 結果は誰の目にも、百パーセント明らかである。宮城だって、自分の想いが叶わないことはわかっているだろう。宮城は本人の言う通り、自分の気持ちにケジメをつけたいだけなのだ。それなのに、死に場所さえ与えられないのでは、ヤツにも立つ瀬がないではないか。別に宮城に同情したわけではないが、同じモテない男の立場として、宮城を男と見ようとすらしない、思い上がった莉乃の態度に、怒りを覚えざるを得なかった。

「嫌です。蔵田さんが、代わりに断ってください。私は嫌です」

「だから、そう言うなって。ああいうヤツの相手をしてやるのも、可愛い女の子の務めだと思って、話しだけでも聞いてやれって」

「嫌です。怖いです。あのひとはウイルスです。怖いおじさん妖怪です。嫌です。怖いです」

 可愛い女の子・・・こちらは反吐が出そうになるのを堪えるのに必死だったが、莉乃は喜ぶでも、バカにされたと不快に思うのでもなく、そういわれるのが当たり前とばかりの、平然とした顔で答えた。

 ウイルス、おじさん妖怪・・・。俺のこともまた、同じように思っていたのだろうか?吹き上がる凶暴な衝動を抑えながら粘り強く説得し、どうにか、帰りがけに、丸菱の倉庫近くの児童公園で、宮城の告白を聞いてやるのを承諾させることはできた。もしものときのために、俺が立ち会うという条件である。

「下川さん。来月正社員になる僕と、付き合ってください。僕は必ず下川さんを幸せに・・・」

「ごめんなさい。すいません。ごめんなさい」

 宮城の告白は、二人が対峙してから、ものの数秒で終わった。二十九歳、ひと夏の恋は、あっけなく散ったのである。

 莉乃は立会人の俺に一礼し、足早に去って行った。よほど嫌だったのか、目にはうっすらと涙が浮かんでいる。

 ミラクルはなかった。起こるはずもなかった。誰しもわかりきった、切ない結末。何も驚くことはなく、俺は童貞卒業の夢破れ、憂いを帯びた視線で夕焼け空を見上げる宮城の肩に手を置いた。

「・・・・・飲もうか。俺がおごるよ」

「結構です」

 俺は、耳を疑った。表面上とはいえ、善意で声をかけてやった俺の誘いを、宮城はあっさりと無碍にしたのである。

「やせ我慢するなって。こういうときは、飲んで騒いで、思いっきり発散させちまった方がいいぜ」
「蔵田さんが飲みたいだけでしょう。僕はお酒は、仕事の人間関係上、どうしても必要なとき以外は口にしません。これから帰って、夕飯の支度があります。では、失礼します」

 どこまでも、他人の気持ちが理解できない豚である。まさか、俺が宮城を唆して莉乃を襲わせる計画を見透かしているわけもなく、本当にこの豚は、表面上とはいえ、俺が見せてやった善意を踏みにじっているのである。

 他人の善意が理解できない男が慈善活動とは、まったく笑わせる。この男のすべては、自己主張ばかり。なにもかもが一方通行。これでは女どころか、誰と関わっても摩擦ばかりになるはずだ。

 宮城もある意味、不幸だったのかもしれない。親なり教師なり、彼の人生の中で、まだいくらでも修正がきく時期に出会った大人が、彼を正しく導いてやれば、もしかしたら、もっとまともに人と交わることができるようになったのかもしれない。

 宮城が対人関係で支障をきたすのが、彼の「障害」によるものだったとしたら、宮城にすべての責任はない。宮城もまた、子供に明らかな障害があっても適切な手を打たず、平等、博愛とかいった言葉を唱えてさえいれば何とでもなると思っている、無責任な大人たちの犠牲者であったのかもしれない。

 どんなに人と仲良くしようと思ってもできない宮城が、鬱などの二次的な精神障害を負わずに今まで生き抜き、なおかつ、いまだに女を得ることを諦めずに、積極的に自ら動いているのは、ある意味では立派なことである。

 世の中には物好きな女もいる。もしかしたら、宮城にもこれから良き出会いがあったかもしれない。あるいは、一生女に巡り合えなくても、持って生まれた善性によって、どうにか社会との折り合いをつけ、大きな害はない単なる偏屈者のまま、平和に一生を終えることもできたかもしれない。

 だが、宮城は残念なことに、人生の伴侶より先に、俺と出会ってしまった。同じモテない男同士、同じ偏屈者同士。しかし、俺は宮城のように真っ直ぐではない。捻くれ曲がり、ついには、真っ当に生きることを諦めてしまった者である。

 宮城が俺と同じ、人の世への復讐者となるならば、いつでも歓迎する。俺と宮城が、手を携える道はないではない。だが、宮城がそれを受け入れないであろうことはわかっている。ならばせいぜい、自分の目的のために利用してやるしかない。

 宮城が己の幸せを掴むために、あくまで世間の奴らと同じ路線で行こうというのなら、莉乃を潰す尖兵として使うことに、いささかの躊躇もない。その結果、宮城が壊れようと、罪悪感のかけらも感じない。

「ん・・・・莉乃ちゃんからメールだ。なになに。宮城くんにこれを見せて欲しいって・・・」

「どうしたんですか」

 宮城がバカでかい顔を近づけ、バカでかい鼻の穴から、荒い鼻息を吹きかけてくる。

「いや・・・しかし・・・これを見せてもいいものかどうか・・・」

「見せてください。お願いします。蔵田さん、お願いします」

「まあ、宮城くんがそう言うなら・・・」

 常人ならば、今の俺の語調と、険しい表情で、莉乃からのメールが自分に好意的な内容ではないことを察するものだろうが、他人の気持ちを理解できず、都合の悪い情報は一切頭に入れようとしない宮城は、完全に勘違いをしてしまっているらしい。莉乃からのメールというのは嘘で、本当は俺が、さも莉乃が書いたように装って書いた作文なのだが、期待に胸ふくらませてその作文を読んだ宮城に降りかかるのは、愛ではなく絶望、心の崩壊である。

――宮城さん、気持ち悪いから、これから私の半径五メートル以内に近寄らないでください。宮城さん、アレを切り取ってください。私はセックスは好きですけど、宮城さんみたいなきたない人とするのは死んでもいやです。私はカッコいい人が好きなんです。しょうらい、万が一宮城さんが女の人と結婚して子供がうまれたら、その子供は宮城さんみたいなきたない顔になって絶対にいじめられてかわいそうなので、子供をつくらないためにもアレを切り取ってください。うまれてしまったら子供がかわいそうです。まあそんな心配をしなくても宮城さんはずっと童貞でしょうし、それならアレがあっても辛いだけで、ようするにどっちにしても宮城さんのアレは誰も幸せにはしないのではやく切り取ってください。それか男の人としててください。宮城さんは気持ち悪いです。次私に話しかけてきたら警察にうったえます。死んでください。

 酷い言葉を書き並べるだけでなく、莉乃を清純な処女と思い込んでいるであろう宮城の理想を打ち壊し、宮城が大事にしている世界観すべてを崩壊させることを狙いとした、悪魔の文章。実際には、学習障害を持つ莉乃にはこの程度の文章すら書くことはできないであろうが、普段からこれに近いことを平気で口走っている莉乃なら、もしや、と思わせることはできる。文章に目を通した宮城は、特に表情を歪めるわけでもなく、俺に黙ってスマートフォンを返し、無表情、無言のままに歩き始めた。

「ごめん、やっぱ見せるべきじゃなかったな。ごめんな、宮城くん」

「いえ。これできれいさっぱり、諦めがつきました。下川さんには、ご迷惑をかけてすみませんと伝えてください」

 気丈に振る舞ってはいるが、語尾は震えている。他人の気持ちは理解できないが、己が傷つくことには敏感な宮城が、あの文章を読んで平気でいられるはずはない。

「迷惑?それは本気で言ってるのかい?こんな酷いことを言う女に、そこまで卑屈になることはねえだろ。今回ばかりは俺もさすがに頭にきたよ。宮城くんにこんな酷いことを言っておきながら、アイツは今頃他の男、たとえば唐津とかの腹の下でヒイヒイ言ってるかもしれねえんだぜ。赦せないだろ」

「別に・・・・・。自分が恋した女性の幸せを願うのが、男として正しい姿ですから」

 痩せ我慢もここまで行けば大したものであるが、そうやって心の中を無理やり清潔に保とうとすればするほど、いざ許容量を超えたショックを受けたとき、汚れはより、どす黒く広がるのである。

 残念な話ではあるが、この世の中は、善い人、心がキレイな人が幸せになれるようにはできていない。キレイごとばかりですべてを解決しようとする生き方は、無菌室の中に引きこもって生きるようなもので、けして健全とはいえない。

 免疫も抵抗力もないのに、許容量を超えるダメージを度重なって受け続けた宮城の心は、もうすでに、腐りかけた柱のようになってしまっていることだろう。あとは根元を蹴りさえすれば、一瞬にして崩壊するのだ。

「こんな女は、酷い目にあわせてもいいと思うぜ。世間も同情してくれて、刑期も短くなるんじゃねえか。もし俺が宮城くんの立場なら、このまま屈辱を抱えて、この先訪れるかどうかもわからない幸せを信じて真っ当に生きるよりか、ここで怒りをブチまけて、シャバにお別れを告げる方を選ぶな。男として正しい道ってのは、屈辱を味合わされたら、相手にきっちりケジメをつけるってことじゃねえかな」

 宮城が本当にやりたいと思っているであろうことを代弁してやると、とうとう痩せ我慢も限界に達したのか、宮城は堰を切ったように泣き始めた。女に愛されず、呻吟に喘いだ彼の二十九年の人生が全部流れ出したような、滝のような涙である。

「ぼっぼくはっ。下川さんを幸せにしてあげたいだけだったっ!幸福な家庭を築いて、学習障害なんか関係ないんだよ、と教えてあげたいだけだったっ!」

 あなたが好きだ。あなたがいなくては生きていけない。だから付き合ってほしいと言えばいいものを、なぜ、そんな上から目線で相手を見てしまうのだろう。それではまるで、あなたは可愛そうだから付き合ってあげます、と言ってるようなものではないか。自分で自分の境遇を嘆き、助けてくれというのならともかく、頼んでもいないのに救ってあげるなどと言われたら、誰だって大きなお世話と感じるだろう。

 自分自身はプライドの塊である癖に、他人にもまた、同じようにプライドがあることを理解できない。たとえ宮城の容姿がまともであったとしても、こんな態度では、女は振り向かないだろう。

 宮城はモテない上に貧困という二重の苦しみを抱えた男であるが、「モテない」だけで見ても、二重も三重も問題を抱えてしまっている。こんな状態からまともな人生を掴もうと思ったら、寿命が何年たっても足りないだろう。宮城の人生の前に立ちふさがるハードルの高さには、俺ですら同情を覚えるほどだった。

「宮城くん。今の世の中は、女を優遇しすぎだと思わねえか?戦前の女とかはよ、一歩引いて、常に男を立てていたじゃねえか。それを、わけのわからないババアどもが女の権利拡大を訴えたせいで、女どもが調子に乗りやがった。今じゃ男は、女に職も力も奪われて、肩身の狭い思いをしている。平等だかなんだか知らねえが、国家のあり方として、女を優遇しすぎる社会が本当に正しいのか?自力で権利を勝ち取った昔の女ならまだいい。だが、莉乃みてえな女がそれを当たり前だと思って、座ったまま餅を食うように当然の顔して、男をいたぶってるのはどうなんだ?何かがおかしいと思わねえか?宮城くんが、イカれたこの世を正し、図に乗りすぎた女に天罰を下すヒーローになってもいいんじゃねえか?」

 俺は宮城と肩を並べ、寮へと向かって歩きながら、宮城を焚きつけるような言葉をかけ続けた。これで宮城が莉乃を殺した場合、俺が殺人教唆に問われてしまう可能性もあるが、この程度のリスクは、何をするにも避けられないであろう。宮城に見せたメールは、実はただ下書きを見せただけだから、消してしまえば証拠は残らないはずだ。万一復元されたとしても、悪ふざけだったとかなんとか、のらりくらりと言い訳する余地はあるはずである。

 やるだけのことはやって、その日はそれで、宮城と別れた。次の日以降、事の推移をワクワクしながら見守っていたが、期待するようなことは起きなかった。どこまでも腰抜けの宮城は、莉乃にケジメをつけることもなく、何処かへと姿を消してしまったのである。

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No title

読ませていただきました。
金づると生涯の伴侶もでき、ようやくまともな暮らしができそうな蔵田。
最後のケリをどうつけるのか。これからの展開が楽しみですね。

No title

外道記は個性的な登場人物はもちろんですが様々な社会問題も織り交ぜてあり読み応えがありますね。
モテ格差や男女格差は今の若い男性からすれば痛切に感じる問題だと思います。
蔵田が東山と再会してしまったのはやはり運命ですね。
東山は幸せになっていたことが逆に仇となってしまいましたね。
守るべきものがあるというのも場合によっては考えものかもしれませんね。
莉乃は相当な曲者ですね。
結局どんなに仲良くなっても唐津のような男が現れてしまえば何のためらいもなくすぐに乗り換えることが出来るような女なのでしょう。
莉乃と唐津は復讐する対象になりますね。
純玲との出会いは良かったですが出会いのタイミングというものは大事ですね。
宮城は女に対してきっぱりと諦めることはできない性分でしょうね。
莉乃よりもいい女はいるでしょうが宮城本人の能力を上げないと厳しいと思います。
ゆかりはかわいそうな存在ですが蔵田からすれば面倒みてるんだから感謝しろというのは一理ありますね。
五キロで千円の家畜の飼料米には笑ってしまいました。

蔵田の働いている現場は発達障害の人が多い現場ですね。
これだけ個性的な人がいるとちょくちょく問題が起きてある意味、楽しそうですね。
特に三十路女の脱糞する所はぜひ見てみたいですね。
しかし莉乃はたいした外見でもなく障害があるのに男を選り好みするなんて贅沢ですね。
莉乃よりも純玲の方が若いし障害の程度も軽いので魅力的ですね。
純玲を手に入れたからと言って莉乃のことをチャラにすることは流石にできませんが…
唐津のような英雄気取りの奴もムカつきますね。まして後からきてあっさりと莉乃を持っていかれたら尚更ですね。
流石に宮城のような融通の利かないブサイクな奴ゆかりのような女ではないと一生出来ないでしょう?
勿論、金さえあれば宮城でも美女とやり放題でしょうけど…
宮城とゆかりの子供は、ぜひ見てみたいですね。
確かに東山と言う金づるが見つかり純玲と言う女を得て蔵田の人生、好転したように思えますが、よくよく考えるとこの程度の幸せは当たり前ですね。
桑原は使い方を誤らなければ莉乃に復讐するためにに使えそうですが宮城はあまりにも融通が利かないので無理そうですね。


 初めてコメントさせて頂きます。数ヶ月前に「凶悪犯罪者バトルロイヤル」と以前掲載されていた官能小説を読ませて頂いたのですが、新作がupされていたようなので読ませて頂きました。
 個人的に興味深いのが、弱みを握り恐喝する蔵田と、恐喝される東山の関係です。この2人がどんな顛末を迎えるのか気になります。殺人の前科を隠しながら生きる東山は確かに悲惨でしょうが、彼の性格からして蔵田と出会わなくても、何らかの問題を起こしていただろうと思います。
 また日本では障害者に対する理解や配慮が少ない国だと私も思っており、小説を通じて問題提起をするのはとても良いことだと思います。
 

小説読みました。ここまで数人の登場人物が出てきてまともなキャラが一人もいないというのもすごいと思いました。いろいろなキャラが絡み合いほとんど負の感情で話が展開されそうですね。続きが楽しみです。

No title

久しぶりにふらっと覗いてみたらまた外道記が読めて嬉しいです。今回は各人物の詳細な描写があって、より感情移入できる文体になっていますね。これはあくまで個人的な願望ですが、莉乃と宮城が「あの後」どうなったかを少しでいいので描いて頂けると嬉しいです。

No title

コメント書く為に3回は読み直したゆぉ~[絵文字:i-
179]
ばかがいこつさんの書いたまともなキャラが一人もいない
というコメントが適切すぎて噴いた
そこがこの作品の肝だよね
公開当時との大きい変更点は莉乃の容姿かな
過去記事の『 偽りの国の~』に出た彼女に似せた事で主人公の憎しみが分かりやすくなり失禁事件の翌日にしれっと出勤してくる面の皮の厚さがより浮き彫りになったね
東山のガタイが現実離れしているのは変わりないが…
関係ないけど全年齢作品の失禁シーンはこちらも催してくる(性的な意味で)
純玲との出会いの太陽と月の例えは初出から気に入っていたから残っていて嬉しかった
この後の怒涛の展開が読めるのを願う

追伸:消し忘れが何箇所かあったからもし他に上げるのであれば校正を勧めるよ

No title

GGI さん

 ここまではほぼ以前にUPした分と同じですが最後の結末はかなり変えましたね。ちょっと、話があっちいったりこっちいったりしていたのでその辺を修正して、説得力のある結末にはできたと思っています。

No title


 seasky さん

 
 社会派というものもテーマにして1000枚にちょっと足りないくらいの枚数に仕上げましたが、今読むとちょっとくどいと感じるような部分もありますね。もう一度直す機会があったとして800枚~850枚前後がこの作品の完成形になる気がします。 
 
 やはりこの作品の骨子となるのが東山との関係だと思うので、前回に比べても力を入れて書いたつもりです。

 莉乃は神山にかなり寄せました。

 私小説の方で、折茂と神山という私の人生にもっとも影響を与えた二人の人物を紹介しましたが、私がこの二人のうちどちらを憎むべきかと考えたとき、それは99対1の割合で神山であるという結論に達しざるを得ません。

 折茂は自分の中の暗いものと闘いながら、必死に生きていました。しかし、神山は、イケメンを吟味する「余裕」がありながら、私を侮辱してきた。いかにこちらにも非があったとはいえ、私の復讐の対象に相応しいのは神山だと思っています。そのあたりの自分の気持ちを莉乃には投影しました。
 
 三十二歳の派遣社員という立場で、彼女ができたくらいでこれまでのすべてを納得できるのは、このサイトに降臨された伝説の説教厨の方くらいでしょう。蔵田の境遇であれば莉乃と唐津にケジメをつけようと動くのは当然でしょうね。 

 ゆかりはこれは酷い方だとしても、容姿が醜くまともにコミュニケーションも取れないようではマトモに暮らすのは難しいでしょうね。

No title

まっちゃん さん


 派遣の工場という、一見、平和な場所を舞台に大きな波乱を演出しようとするために、人物は自然とトラブルを起こしそうなアクの強い性格になっていった部分はあります。他人事であれば問題が起きるのは面白いですね。

 正義だろうが何だろうが惚れた女をとられたらムカつくのは当然であり、侮辱があれば復讐心を抱かれてもおかしくはありませんね。正しいなんてことに絶対の価値があると信じ込んでいるのは非常におめでたい思考回路と言わざるを得ません。

 このサイトに降臨された伝説の説教厨のように、世の中、他人の人生を勝手なハッピーエンドにしようとし、自分をハッピーだと思おうとしない人間を「責めようとする」輩が一定数存在しますが、そういう方々に声を大にして言いたいのは、彼女ができたくらいで簡単に自分の人生はハッピーだと思えるようなつまらない男には逆に彼女はできないということですね。

 宮城に関してはちょっとしたどんでん返しが最後に待っていますね。
 

No title

テュール さん

 前回UPした官能小説は出版の目が完全になくなればもう一度こちらにUPします(こちらの方続けられればですが)。

 東山の性格ならいずれ必ず問題を起こしていたのは確かでしょう。不器用でうまく生きられない人間という点で蔵田、東山は繋がっており、一言では言い表せない関係にこれからもなっていきます。

 社会問題とかにも触れてみましたが、今読むとちょっとくどいなと感じる部分もあります。もっと要点を絞り、文章を簡潔にして作品全体のバランスを考えて書いた方がいいかもしれませんね。

No title

ばかがいこつ さん

 ほかの方への返信にも書きましたが、派遣の工場という、一見平和な場所で問題を起こしていくには人物を個性的にしないといけないというのはありましたね。

 官能小説なども書いており、まだ異物混入の方の直しにも入れていない状況で、7月頭の更新まで外道記 改を連載する予定です。よろしくお願いいたします。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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