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陰キャのヒーロー 2


闇金ウシジマくん ヤミ金くん編

三蔵


 闇金ウシジマくんのバトル回。うだつの上がらない半グレのガクト兄弟が、借金を抱えたタコ部屋労働者たちを恐怖で縛り付け、ウシジマからの現金強奪を目論むという展開。

 陰キャの定義も色々あると思いますが、タコ部屋労働者の甲本のような見るからにというタイプだけでなく、過去にトラウマを抱え(自業自得なんですが)、交友範囲は狭く、自分の境遇に不満を感じているガクト兄弟も十分、陰キャといえるのではないかと思います。

 ただ、個人的には、ガクト兄弟がウシジマの犬にすぎない柄崎にあそこまで卑屈になる理由はわからないです。ケツもちのヤクザくらいはいるんでしょうが、基本的には誰にも使われることなく、自分のシノギで食って若い女も抱いてるガクト兄弟は十分すごいと思う(というかウシジマの地元は有能だらけ。それこそボンクラは愛沢さんくらいしかいない)。

 甲本が自分の鬱屈した不満を強いガクトへの反撃や逃亡に向けるのではなく、弱いリンゴ農家の老人にぶつけるシーンはこれぞ陰キャといったところ。それでも根は悪人ではなく、竹本の思いにほだされて涙ぐむシーンもいい(無能聖人君子だから良かった竹本をなぜ元成功者の設定にしちゃったんだろう)。それ以外にも変人の榊原室長、狂気の塊のようなガクト三蔵などまさに多士済々で、非常に見ごたえがある回です。

 ちなみに、物語の主人公はウシジマですが、私はウシジマとカウカウファイナンスの面々(マサル以外)が大嫌いです。一番のクズはこいつらの癖に、度々キレイゴトを抜かしたり、スジモンにもなれないくせに妙に絆感を出しているからです。

 なので加納が殺されたときはスカッとしました。どうせならガイジ化した熊倉さんじゃなくてハブの兄貴か肉蝮に殺ってほしかったですが。

 現在最終章に入っていますが、滑川の兄貴にはぜひともカウカウの面々を無残にぶち殺してほしいです。

 軍鶏 成嶋リョウ


軍鶏


 私が青春を捧げた作品です。

 東大合格確実と言われながら、両親を殺害した成島リョウが、少年院で出会った空手を使って「生き延びるため」の戦いを繰り広げていくストーリー(↑の画像では陰キャというよりキチDQNと思うかもしれませんが、少年院に入った当初のリョウはガチ陰キャ。それが空手を身に着けることで獣のような男に変貌していく)。

 物語は少年院編、リーサルファイト編、中国編、グランドクロス編、どぶ組編の五つに分けられますが、私はリョウ単体でみればグランドクロス編が一番好きです。

 リーサルファイト編のリョウは、黒川や望月、神尾といった大人の思惑に踊らされている面が強くて痛々しいのですが、グランドクロス編のリョウははっきりと自分の意志で戦っているのがいい。ゴサクとのトレーニングで自信を取り戻し、最後、以前怖気づいてしまったDQNをぶちのめすシーンは思い出すと筋トレがしたくなります。

 この章では、弱体化して露頭に迷い、黒川に泣きつこうとしたときのリョウ→グランドクロスの入場時、トーマサイドのセコンドについている黒川をみつけ「どいつもこいつも・・うっとーしい」、グランドクロスでの試合中「やめたいのはやまやまだが・・・周りが許してはくれねえよ」→「勝手に限界決めてんじゃねえよ」など、リョウの心境の変化を追っていくのが面白い。

 また、この作品は菅原戦で手足の自由を失ったリョウが菅原の膝に餓鬼のように縋りついているシーン、中国編で本気を出した斉天大聖が天井に張り付いているシーンなど、恐怖と絶望感を煽る描写が凄まじいのですが、グランドクロス編が特異なのは、それを敵である(黒川、夏美でさえ癒した)トーマが、リョウの闇に飲まれるという形で描いたところ。反対のリョウの方は、トーマを通じてリョウの思念に入り込んできた黒川の「許し」「癒し」が、リョウにとっての絶望を表す描写になっているのが面白かった。

 さらに私が好きなのは、この章の女関係のシーン。
 
 「明日のジョー」の矢吹丈はヒロインであり敵役の白木葉子と最後に和解しましたが、この作品にはそんなものは通用しません。

 リーサル・ファイト編でレイプし、芸能界引退にまで追い込んだタレントの船戸萌美が突然、控室を訪れた場面。

「久しぶりだなぁ萌美ちゃん。だいぶ様子が変わったが何の用だ?」

 ざまあみろと言わんばかりにニヤけるシーンがたまらない。そして、萌美に腹部を刺されたあとには、パイプ椅子をぶん投げて、

「ふざけんなっ、クソ女ーっ!(注:自分がレイプして人生を台無しにさせた女に対する行為です)」

 私も佐々木希あたりにこれぐらいできたら人生に思い残すことはないです。

 そして試合中には、「やめてーっ、ケダモノ」と女どもの罵声を浴びながら、イケメントーマの顔面をぼっこぼこ。何から何まで、女に苦い思いをさせられてきた陰キャにとってはたまらないシーンです。

 大抵、こうした暗黒系の作品といえば、アンダーグラウンドの人間がゴミ溜めの中で争うものを描くのが多いのですが、この作品は、アンダーグラウンドの人間が表舞台に姿を現し、世の中すべての人間からの悪意を受けながら戦いを繰り広げるというのが珍しいところです。

 ゴミ溜めの中で戦うのが少年院編と中国編でこれも大好きですが。斉天大聖の「そのまま静かに暮らしていればよかったものを、こともあろうにリーサルファイトとやらに出場して世間に顔を晒した(リョウを裏社会で自分の右腕にしたがっている山崎や斉天大聖の誘いを振り切って光ある表世界に行きたがっている)」というセリフに、リョウの業の深さが凝縮されている。

 「公開処刑」だったリーサル・ファイトはキツイですが、グランドクロスのリョウの暴れっぷりは痛快で、私もあれだけやれればもう死んでもいいかなと思います。私の心に永遠に残り続けるまさにバイブル。
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No title

陰キャと言っても色々な人物がいますね。
陽キャは定義されてしまっているので陰キャほどのバリエーションがないのでしょうね。
最初から強いキャラクターには何故か惹かれないのは変化がないからでしょうか。
虐げられてきた人物が復讐を成し遂げるために以前とは別人のようになっていくような物語は共感しますね。
方向性は違えど人生の目的が見つかったと言ってもいいかもしれません。
本懐を遂げることができれば命など惜しくないという心境が人を強くするのでしょうね。

No title

seasky さん
 
 典型的陰キャといえば宮崎勤みたいな感じでしょうが、もうちょっと解釈の幅を広げてもいいと思います。「社会や集団の中で不遇な立場にある」「交友関係に恵まれていない」「性格が反社会的である」このうち二つまでが満たされていれば私は陰キャとしていいと考えていますね。

 

陰キャでも能力があり目立っていればいいですが、実際にいる陰キャとは目立たないどうしょうもない奴ですよね。
重大な犯罪でも犯せればまだいいですが小心者でセコイ犯罪しかできない奴を本当の陰キャというのでしょうね。
まぁ~そんな奴をアニメとかで描いてもまったく面白くもなく売れないでしょうが…
ジョーにしてもリヨウにしてもかなりの才能と能力を持ってますから本当のヒーロでしょうね。
犯罪者だと最近発覚した座間の白石くんなんか陰キャのヒーロですかね。
目立っていることで陰キャとは言えないかもしれませんが
普通の人にはなかなかできない不気味な犯罪ですから…

No title

まっちゃん さん

 能力があるわけではなく、小心者でセコイ犯罪しか起こせないというのは今回紹介したガクト兄弟や甲本のような連中ですね。一応、私もしばらくはそういう連中のことをメインに書いていくつもりです。別に売れないことはないはずですが私がやって売れるかはわかりませんね・・。

 座間の白石はむしろこれからが本番でしょう。裁判で供述を翻せば単なる自殺幇助に終わるかもしれない事件なので・・。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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