サイト開設当初から 考え方の変化 4


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 「無駄な劣等感から解放された」に並ぶ、私の開設当初からの大きな精神的変化として、「信仰の対象を求めなくなった」ということが挙げられます。

 日本は無神論の国と言われますが、そんな中でも、ある人は好きなアニメのキャラクターに、ある人はスポーツ選手やタレントにと、特定の何かを「神」として崇め、心の支えにしている人は多いと思います。そういうのも、立派な「宗教」といえると思います。

 私もかつては、「信心深い」人間でした。レビューを書いていたように、ほかの作品に熱狂していたこともありましたし、少年時代には、格闘技の選手を崇拝していたこともありました。

 「神山」にあそこまで執着したのも、蛆村や野村、金澤といった連中に精神的に苦しめられ、キツイ状況下にあったときに親し気に話しかけてくれた神山を、「女神」として崇めてしまったのが理由でした。 

 後に、「女神」が私と親しくしてくれたのは、「ロイヤルプリンセスが乞食を哀れに思って優しくしてやっている」 といったような見下した感情からであったことがわかり、「女神」を、よりにもよって私を苦しめていた当の本人に持っていかれてしまったことから、かつて好きだった以上の憎しみを抱くことになってしまった。

 しかし、20代半ばという年齢で一度ぶっ壊れ、いちから自分という人間を作り上げるという作業を進める中で、私は「神」を追い求めなくなっていきました。

 サイトの開設当初は、明らかにそうではなかった。初期からの読者さん(今じゃほとんどいなくなってしまいましたが)ならご存じのように、サイト開設当初、私は変なニコ生主を崇拝する記事を書いていましたし、レビューも書いていました。今は奥さんとなった彼女を崇めるような記事も書いていたと思います。

 一時期、本当にやめようかと思った絶望の時期を乗り越え、犯罪者名鑑を始めた2年目の後半あたりから、「神」を必要としなくなった。その理由は、自信がついた・・・というより、サイトを運営し、小説の修行を進める中で、物事を自分の頭で考える癖がついてきたからだと思っています。

 「信仰する」というのは、ある意味、思考を停止する行為です。それがどういう行為か考えもせず、上から言われるままに地下鉄にサリンを撒いたオウムの信者を見れば、それがよくわかると思います。

 物事を考えるにおいて、「信仰」は邪魔である。思考をフルに使う小説の修行に励む中で、自然と、私の頭からは、「信仰心」というものが消えていきました。

 自分で判断して「信仰心」を捨てた私に、「俺の信じる神を、お前も信じろ!」などと押し付けるのは、とんでもない行為です。

 何度も同じ話をして恐縮ですが、今回の不定期更新期間の中で、私は、かつてレビューの記事を消したときに恨み言を言ってきた読者と、「彼女ができたな。あーよかったな」などというふざけた結論で私の物語を片付けようとしてきた読者を盛大に叩かせてもらいましたが、彼らがやってきたことは、結局、他の人が書いた作品や、彼女(妻)という自分の信仰の対象を、私に押し付けるという行為です。

 彼らは、それを信じることはいかにもイイことだという風に言ってきましたが、世界中で宗教戦争を起こしまくっているのは、そういう、人の考えを頭ごなしに否定し、自分の信じるものを押し付けることしかできない人間です。他の人が書いた作品も、うちの奥さんも、私にとっては大切な存在ですが、それに「依存」し、それ中心の人生を生きるのは考えられません。

 26歳から始めた活動の中で、自分以外の誰も信じないし、誰も崇拝しない、絶対にブレない自分自身を作り上げられたということは、創作だけではなく生活面においても、私にとって大きな成果でした。そして、それができたのは、他ならぬ、私のサイトにコメントをくれた読者さんのお陰です。

 自分自身というものは、自分で思うだけではなく、他人に承認してもらうことによって初めて固まるものです。承認されるだけではなく、「説教」に滅茶苦茶反論し、説教厨を叩きまくることでも固められる。

 私の書いた私小説や雑文に好意的なコメントを寄せてくださった方々には、本当に感謝したいと思います(説教厨には、帰ってくるなら感謝してあげます)。

 精神面の変化というより、純粋な進歩といえるかもしれませんが、社会に対する、必要以上の恐怖がなくなったこともあります。

 先に書いた通り、私はサイト開設当初、いわゆるニートの状態にありました。当時の私にとって、「働く」という行為が物凄く過酷なもののように見えていた理由の一つは、「健康で文化的な最低限度の女」ひとり与えられないのに、なんで労働の義務ばかり果たさなくてはいけないのだという不満。もう一つは、これまでの働き先が合わなかったことから、底辺労働の現場というものを、それこそ産業革命時代の奴隷工場のようなものと恐怖していたからでした。

 後者の認識については全面的に考えを改めたわけではなく、実際問題、酷い職場はあちこちにあると思います。結局、マッチングの問題であり、どうせ正社員でもないのだから、自分に合わない、酷いところだと感じたら、さっさと逃げればいいだけの話なわけですが、あまりにもそれが連続すると、社会に対する不信感、恐怖に繋がっていくことになる。同じ経験をした人は、たぶん何人もいるのではないでしょうか。

 給料は安くても、そこそこ楽ができて、まともに人間として扱ってくれる職場を見極める目を養い、労働に関する正しい知識を身に付けることが、正規の道から滑り落ちた人間が、「社会や、会社に殺されない」ために大事なことです。非正規労働の現場では、自分はとにかく身体ひとつで働いているのだからと安心して、ニートやホームレスを見下して喜んでいるような人間もいますが、ただ馬車馬のように働くだけではなく、「机上論」を身に着けるのも大事なことです。

 世の中は、無知な人間が食い物にされるようにできています。非正規労働の現場には、非正規は有給ももらえないと思っているような人もいますが、社会に関する基本的な知識がないばかりに、ブラック企業やブラック上司にいいようにされている人の、いかに多いことか。本当は、学校である程度教えるのが筋だと思うのですが、日本という国ではそうなっておらず、個人が自己防衛していくしかありません。
 
 まともな職場に入れるかは運もありますが、労働法の勉強はどんな環境でもできること。戦争も恋愛もそうですが、経験則と机上論、どちらかに偏ることなく、両方をバランスよく備えていることが大事になると思います。 

 現在、私は職場において、まずまず快適に過ごせています。相変わらず非正規の派遣労働で給料は安いのですが、仕事はキツくはなく、周りとはうまくやっています。

 ですが、私は今の境遇に、まったく満足していません。友人はどうでもいいというわけではありませんが、その程度の些細な幸せに逃げ込んで、「あーよかったな」で終わらせる気は、まったくありません。

 私はまだ、まったく救われてなどいない。こんな程度では、自分も自分の人生も好きにはなれません。

 私が血反吐を吐きながら作り上げたこのサイトには、一部過激な内容も含まれています。もし、現在の同僚にこのサイトを発見されたら、変に誤解されて、私から遠ざかってしまうかもしれませんが、私はこのサイトを閉鎖しようとも思いませんし、サイトから顔写真を撤去する気もありません。まだデビューのチャンスも掴んでいないのに、「守りに入る」つもりなど、まったくありません。

 私が救われる唯一の方法――最低限、達成しなければならない目標――正社員であり、正社員の夫を手に入れると想定される神山の人生を上回る。

 文章で生涯1億円稼ぐ。神山や、神山の夫の生涯賃金には及ばなかったとしても、組織の枠に縛られず、自分の名前を売れて、飲み屋でちょっとお姉ちゃんにモテて(わかりませんが)、この出版不況の中で、非常に希少価値の高い職業であり、自分のやりたいことで金を稼いでいるという満足感を得ることができるという付加価値を考慮すれば、十分、神山に「勝った」と言えると思います。

 かつて、自分がまだあやふやだったころの私を洗脳して、自分の承認欲求を満たすためだけの玩具にしようとした「折茂」という男もいましたが、私はあんな安っぽい男と違い、たった一人に承認されるだけでは満足できない。もっと大勢の、何十万、何百万という人に、私というか私の書いた作品を承認してほしい。1億円というのは最低の目標であり、もちろんもっと高みに登れるのなら登りたい。

 最終的な目標のことを思えば、些細なリスクなど気にもならない。「捨て身」の姿勢というのは、サイト開設当初からまったく変わっていない点です。
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No title

信仰というものは諸刃の剣ですね。
熱狂している時は周りも見えないくらい対象を崇拝しているのでしょうがもし裏切られた時は反動が物凄く大きいでしょう。
信仰はある一時的には必要なものであると思いますが生涯何かを信仰するというのは難しいでしょうね。
何か心の拠り所が欲しいと思っても人間を崇めるのはリスクが大きいような気がしますね。
アニメやゲームのキャラクターや犬や猫だと安心できそうです。
社会に対しての疑問点や可笑しい部分は探せばかなりあると思います。
昔と今では環境が全く違いますからね。
今の時代周りの意見に左右されないことはとても重要ですね。
自分をしっかり持っておかないと相手の方が正しいのではないかと思ってしまうことがあります。
実際はそうではなく相手が間違った価値観や意見を持っていることもありますからね。

No title

seasky さん

 同じ時代に生きている特定の誰かを生涯信じ続けるのはなかなか難しいと思いますね。スポーツ選手にしても清原みたいになる可能性もありますし。長嶋さんも監督時代はいろいろ言われましたし、マイケルジョーダンも離婚騒動があったりしましたからね。アニメにしても、続編が酷かったり、中の人がやらかしたりして裏切られることもありますからね。

 私の場合は歴史上の偉人をアイドル視するのが性に合っているようです。新資料の発見とかで評価が落ちることもあり得ますけど、同じ時代に生きている人よりはリスクも低い。ここ数年は「ナポギストラー」が来ていますね。
 
 自分の意志で人生を切り拓くことが大事なことだと思います。なんとかそこまで行けたのはよかったですね。土台は固まってきたと思っています。

 失敗するにしても、人についていって大失敗するよりは、自分で判断して失敗した方がマシですからね。犯罪者でいえば、宅間なんかは後悔もないと思いますが、オウムの信者などはやり切れないでしょう。

信仰はあるのと無いのどちらがいいのでしょう?
私も信仰の対象はいませんが、尊敬してる人はいますね。
派遣などの底辺労働は元々、低賃金ですが
そこそこの金と、なるべく楽な仕事ですね。
あとそこで働いてる人間ですかね。
私が今働いてる所はまあまあの時給で仕事もまぁ〜楽なのですが一緒働いてる派遣が最悪ですね。
何しろ単純な労働の速さをお互いに競い合ってますから…
それに社会保険入れるのに目先の金にこだわり入らないバカですから…
そういうバカはなるべく相手にしないようにしてなるべく長く働くつもりでいますが、そういうバカと働いていると結構ストレス溜まりますね。
まぁ〜全ていい現場と言うのはなかなか無いのでしょうがないですね。
友達はいた方がいいと思いますが、無理して作る必要も無いですね。
生涯賃金、一億円って少ないないですか?
津島さんには大卒の生涯賃金を上回る3億位は最低、生涯稼いで欲しいでね。

No title

No title
まっちゃんさん

 宗教や信仰というのは争いの原因にもなりますが、基本的には世の中に必要なものだと思います。私の場合、それが邪魔だと判断したので捨てましたが、強い信仰心を持ちながら成功した人もいくらでもいますし・・。日本人だって無神論とかいいながら、多くの人間が無意識のうちに特定の何かを信仰して生きていますからね。

 人を尊敬できる素直な性格はある意味羨ましいと感じます。麻原彰晃みたいに自分より優れていると認めた相手には素直に学び、媚びを売ることができるのは立派な強みになると思います。私にはそれがまったくなく、そのせいで逃したチャンスも今振り返れば沢山ありましたから。このサイトにしても、もっと他のネット作家とかと連携を取り合えばもっと大きくなった可能性もありますからね・・。

 派遣のくせに変な誇りや競争意識を持っていたり、社会保険に入らなったりするのは、もう一生底辺でいいと思っている人間特有の発想ですから、確かに嫌になるのはわかります。そういう人間とと関わるとこちらの不利益になることもありますが、うまく利用すれば負担を肩代わりしてくれるなどいい面もあるかもしれません。次回ができたら詳しく述べますが、今の私は利用できるものはなんでも有効に利用していこうというスタンスで考えています。毛嫌いして付き合わないというのは余程のケースだけにしていますね。

 3億あったら田舎に家を建てて大型犬を飼いたいですね。まぁ生涯賃金が明らかになるのはずっと先のことなので、とりあえず専業で何とか食っていけるくらいの収入を目指したいです。

絶対にブレない自分を作れたのはとてもよかったと思います。周りから何言われてもブレない自分があれば、目的まで脇目も振らず進めそうです。更新やめてしまうかもしれなくて心配で、ない頭を振り絞って書きました。外道記も悪魔車行も本になって欲しい。頑張っているからというより私は津島さんの文章が好きで楽しみにして応援します。絶対神山を越えてほしいです。

No title

かなえさん

 昨年一昨年書いた作品は一度、推敲に推敲を重ねて、自分の理想とする形に仕上げた上で(別物といえるほど内容が変わっています)、枚数を削ったりなど加工して応募の弾にしています。

 フルバージョンの方にはそれなりに自信を持っていますが、いかんせん枚数が嵩むため、なかなか受け入れてくる賞が少ないのがネックです。枚数を削ってしまうと、それだけパワーも落ちてしまうので、やはり受賞という結果からは遠のいてしまいます。

 ただ枚数を削るという作業をしたことで、構成力や、ポイントを絞る力を磨けた部分はあったので成長にはつながりましたね。今年からは最初から大まかな枚数を決めて新作を書いています。

 一応こっちの方は自分の気持ちを前に持っていくために書いているので、計算した最低限の数も稼げなかったり、前回よりも数字が落ちていってしまうと、もうやる意味もないということになってしまいます。

 いろいろ自分の中でどういうやり方がいいのか試していきたいと思っているので、12月からはまたお休みしようと思います。それまで、お付き合いいただければ、と思います。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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