偽善の国のアリス補足 自殺について



ダダあ

 「偽善の国のアリス」補足第二段ということで、今回は「自殺」というテーマについて、本編で書き足りなかったところを補完していこうと思います。

 学校を卒業後、内定先を辞退して、ずっと引きこもりの生活を送っているという中で、自殺という言葉は何度も頭を過ぎりました。当時は精神安定剤を服用して睡眠過多になっており、起きているときもずっと頭がボーっとして、何をやるにも気力が湧かない。神山程度の女にバカにされ、コケにされるのなら、自分にはもう、まともな容姿の女を得ることも不可能である(男にそういう諦めを抱かせる、ボーダーライン的な立ち位置にいる顔であることをわかってほしいです)。もう、私に人生の展望はまったくない。

 洋の東西を問わず、死人を悪く言わないという文化はあります。私が死ねば、さすがにあの連中も同情を寄せてくれるだろう。あるいは神山と金澤が、私を侮辱していたことを、私の親にでも謝罪するかもしれない。一時はかなり本気で死ぬつもりでしたが、どこか引っかかっていたのは、当時の連中の、「偽善者」という性質でした。

 死人に口なしという言葉があります。私と神山の間にあった経緯を、全部じゃなくてもある程度知った上で、「自分の恋した女性の幸せを願うのが、男として正しい姿じゃないですか」とか言ってくるヤツら。あんな奴らの前で自殺などしても、また「臭いものに蓋をして」「都合の悪いことはうやむやにして」「全部キレイごとで丸め込まれる」だけだ。

 自殺なんかしても、何のデモンストレーションにもならない。私が自殺しても、神山と金澤が自分の非を認めることなどは絶対になく、逆に、あいつが死んで、これで自分たちのめくるめく最高のラブストーリーに、一点の曇りもなくなったとほくそ笑むだけではないか。そこに気づいた私の頭からは、もう自殺という選択肢は消えていました。

 キレイごとで丸め込まれるのが嫌なら、遺書を書いてから死ぬという手もありますが、たとえ遺書を残したところで、私の気持ちをあの連中がまともに受け止めたかどうかは五分五分だったでしょう。

 日本人は自己主張が苦手で、また、自己主張をする人を嫌う民族です。どれだけ自分が酷い目に遭わされたといっても、それを自分の口から言うと反感を覚えるのが、日本人という民族です。

 「とにかく自己主張をするのが悪」という固定観念があるから、どれだけ論理的に事実関係を説明しても、冷静な頭ではなかなか聞いてくれない。幸いにもこのサイトの読者さんには理解を示してくれた方が多数いらっしゃいましたが、あくまでコメントをくれた方だけです。コメントをくれない、私という人間にまったく好感を抱いていない読者さんがどう思っているかは、わかったものじゃありません。「神山が、ありがとう、ごめんなさいの一言を言えていれば、私は恨みなど抱いていなかった」。私としては、人が取るべき最低限の誠実な対応を述べたつもりだったのですが、「それはおめーが自分で言うことじゃねーだろ」と言われたら、確かに返す言葉はありません。

 遺書を残したところで、結局、揚げ足とりをされるだけだった可能性は十分あります。それこそ死人に口なしで、「こんなヤツ死んで当然だったんだ」という結論に持っていく材料に使われただけだったかもしれない。

 自殺などは何の意味もない。どうしても理屈で片付けられないことがあるんだったら、どれだけ困難でも、苦しくても、生きて解決するしかない。憎くて仕方がないんだったら、せめてそいつを道連れにしてからでないと、死ぬ意味はまったくない。自殺ということについては、私はその結論で決着をつけました。

 今もまだ当時の記憶には苦しめられ、夜中うなされて起きることもあります。私が苦しいのは奴らのせいだけではなく、私に金と名誉がないからです。

 私の神山への憎しみを頭ごなしに否定し、他人事だと思って、神山への恨みを失くせ!とか簡単に言ってきた読者さんもいましたが、その読者さんに言われるまでもなく、私だって、神山への恨みを消したいのは山々です。私だって、こんな私怨をエネルギーにして執筆を続けるようなステージは早く卒業して、本物の「プロ」として、もっと大きなものを背負いながら書いていきたい。背負うものがないから、私怨をエネルギーにするしかない。私を「恩讐を乗り越え、明るく夢に突き進む爽やかな好青年」とかいうわけのわからんものにしないでほしい。私がそんな奴だったら、そもそも専業作家など目指さず、また就職を目指している。

 いま、私は派遣社員として生活しています。このサイト内ではよく誤解されますが、私は、自分が何のこだわりも持っていない人間関係だったら、全然ソツなつこなせます。自分が本当にこだわりを持っている「小説」に取り組んでいるこのサイト内や、「神山」にこだわりを持っていたあの大河原のようなところでなければ、私は驚くほどふつうに見えるはずで、対人関係でトラブルを起こすこともあまりありません(あるとしたら、つまらん仕事に命を懸けちゃう系のバカ助だけ)。神山や金澤に出会っていなければ、あるいは私がどこかの企業で、まっとうに正社員として勤めていた未来もあったのかもしれません。でも、私はその道にはまったく未練はない。そのことで神山と金澤を恨んでもいない。

 私は文章で金を稼ぎたい。そのことだけしか考えていない。今更就活なんてバカバカしくてやっていられない。いまさら「正社員一年生」になるということは、逆に神山と金澤の風下に立つ屈辱である。結婚したことは私のゴールではない。勝手に私の物語を終わらせないでほしい。神山への恨みを消す方法は、キレイごとなんかじゃない。まだこのサイトを設立した当初だったら、あいつらとの話し合いで解決できた部分もあったかもしれないが、サイトの運営中にも私は神山への憎しみを膨れ上がらせ、また、誰に何を言われても絶対にブレない自分自身を作り上げてしまった。

 執筆活動の比重を文学賞への応募というところにシフトした今、サイトを運営していた期間は、ただの回り道だったようにも思えますが、20代後半という年齢で、自分自身と徹底的に向き合うことができたという意味はあったと信じています。私小説も二本書きあげて、「犯罪者」という、これから小説でテーマにしていきたいことも研究できた。私の3年間がけして無駄ではなかったことを、結果を出して証明したい。

 すべてのキレイごとをはねのける私が神山への憎しみを払しょくする方法は、私が奴の人生を上回ることのみ。具体的な方法は、「文章で」金を1億以上稼ぐ。それが達成できないなら、神山の方を不幸にするしかない。

 いきなり大出世できなくてもいい。何か少しでも、自分が確実に上がっている実感がほしい。キッカケがほしい。チャンスがほしい。いまはただ単に自分の好きなこと、得意なことを書いていくしかないが、原稿が確実に金になるとわかれば、どんなものでも書いてみせる。

 文章で金を1億稼ぎたい。それができれば、命が尽きてもいい。文章で金を稼げない私の人生には何の価値もない。今の人生はまだクソだ。きれいごとなんていらない。ただ、一定の金と名誉がほしい。たくさんのファンがほしい。

 心の叫びです。
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No title

自殺をすることで同情や謝罪に繋がるなら何かしらの意味はあるのかもしれませんが当の相手が神山と金澤では完全な無意味でしょうね。
そもそも自分に危害を加えた相手に対して命を懸けても心変わりなどあるのかという疑問があります。
自殺が何の意味のないものである以上目標に向かって生きるしかないという結論になったのは良かったと思います。
神山への憎しみはなかなか消せないと思いますが作家として収入を得ることで徐々に薄まっていくような感じでしょうか。
今は目標に向かって突き進むのみですね。

No title

seaskyさん

 自分が悪者扱いされることは心配しても、私を侮辱したことを反省するなどありえなかったでしょうね。神山と金澤に限っては、そんな情緒は持ち合わせてないと思います。アイツらにとって私は、存在価値のない虫けらに過ぎなかったわけですし。

 たぶんこのサイトの存在も、アイツらにとっては自分のやったことを正当化する材料にしかならないと思うんです。「こんな反社会的な思想を抱いている奴だ!あいつを追い詰めたのは当然のことなんだ!」みたいな。偽善の国のアリスを書いたことでアイツらの欺瞞は暴けたと思いますが、でもそんなことも、私にとってはどうでもいいんです。今更あんな奴らとの和解したってどうしようもない。何の意味もない。私の書いたものが世間に評価され、収入に結び付くこと、それだけにしか興味はないんです。

 作家として収入が得られるようになれば神山と金澤の記憶は振り払えると思います。昔のことなんか考えている余裕もないでしょうから。書いても収入に結びつかない状況で、とにかくモチベーションの維持が大変なんですが、こうして定期更新を中断してもまだサイトをチェックしてくださる方がいるとわかるのはものすごく励みになります。ありがとうございます。

確かに神山程度の女に普通に交際を断られたのならともかく、津島さんのように散在コケにされあそこまでバカにされたらもう女と付き合うのは不可能だと思い込み自殺を考えるかもしれませんね。
おそらく神山や金澤なのような奴には自殺したとしてもほとんどダメージはないでしょう?
私も今、派遣をしていますが、派遣の単純作業で仕事の速さを競い合って速さを自慢しているバカがいますね。

相手にしなければいいのですがどうしても目に付いて内心ムカつきますね。
上手くスルーして心を乱されない方法があればいいのですが…
そうですよね確実に書いた原稿が金になる確信がとりあえず欲しいですね。
今更、就職したとしても強力なコネがない限り神山、金澤の上を行くのはおそらく不可能だと思いますね。
やはり作家を目指し神山達の上を目指すのが私も良いと思います。

No title

まっちゃんさん

 神山は性格云々の前に自分が頭の悪いブスだということを自覚してほしかったですね。いくら最終的に金澤を落としたといっても、それまであの男女比の極端な恵まれた環境にいながら2年も男日照りだったわけですし、そんな程度でモテ女を気取られたのがムカついてならないです。20代半ばで女経験が浅い男が、あんなダダみたいなやつにコケにされたら自分に女は無理だと思って人生に絶望してもおかしくなかったと客観的に思いますよ。

 アイツの悪夢を払しょくするには私もモテなければいかんのかと思うこともあります。専業作家となり、金を稼いでもモテないなら男は金じゃないということになって、それはそれで世の中捨てたもんじゃないと思うこともできるので、まあモテというよりやはり金と肩書ですね。

 競争なんて社員が勝手にやってればいいことであって、派遣にまで押し付けられたんじゃたまったもんじゃないですね。派遣で競争意識持っている奴とかはもうどうしようもないバカです。ガチでつぶすのもアホらしいんで、付きまとわれるなら逃げたほうが賢明でしょうね。

 いろんな派遣先で正社員の話も聞きますがピンからキリですからね。基本的には大企業に所属していないと正社員のうまみなんてあまりないように思います。一家の稼ぎ手ならともかく、独身だったり、もう一方が稼いできてくれるんなら、気楽な派遣のほうがまだいいんじゃねえかと思うことも。

 たぶん神山の件がなかったとしても正社員はないですね。まだ20前半の若者ならともかく、アラサー以上の年齢から浮上しようと思うなら、自分で何かやることを考えた方がいいように思います。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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