偽善の国のアリス 8


 10月に入り、情報クラスが目標としていた、「基本情報技術者試験」が迫ってきました。この時期の私は毎日居残り勉強をしており、努力の甲斐あって、過去問題では大抵合格圏内の点数を取っていました。

 勉強に関しては本当に頑張っていたと思います。そして、周囲から「頑張り屋」という風にも見られていたと思います。ただ居残って黙々と机に向かうだけでなく、先生によく質問をしたり、周りと積極的に教え合ったり、コミュニケーションを取りながら勉強していたので、より一層「頑張ってるなあ」という印象で見てもらえたのでしょう。

 神山も試験前になると残って勉強するようになり、二人で席を並べて勉強するようなこともありました。私の方が学習ではリードしていたので、大抵、私が教えるような形だったと思います。こうしたこともモチベーションとなり、一層勉強には身が入りました。

 しかし・・・努力はむなしく、私は本番で躓き、自己採点の段階では、到底合格圏内に入らない点数が出てしまいました。なんであれ、努力が実らないというのは悔しいものです。このときの絶望は果てしないものがありましたが、このときに神山が、私に励ましのメールを送ってくれたのが、私の支えになりました。神山もどうやら自己採点では合格圏内に達しない点数が出ており、また一緒に頑張ろうというようなことが書いてあったと思います。

 こういうエピソードを思い出してみると、神山も根っから悪い人間ではなかったようにも思います。蛆村にイジメられ、野村軍団に小馬鹿にされて悔しい思いをしていたときに私に話しかけてくれたことといい、神山は当時の私にとっての「救いの女神」でした。

 その女神が、私がもっとも憎む、「男を顔でしか判断しない女」「非モテをコケにする性悪女」であることを認めたくなかった。だからこそ、諦められなかった――ということも、あったのかもしれません。

 結局のところ、神山がとんでもない面食い女だった、フツメン以下のモテない男を見下す女だった、という事実が、私の中で、神山のすべてを否定する材料になってしまっています。神山を「女」として見る私にとっては、神山に「友達として」優しくされるのは、何の価値もないことでした。

 結局あの女は、自分のことをロイヤルプリンセスか何かと勘違いしており、私のようなダサ男に優しくしたのは、プリンセスが「貧しい乞食を哀れに思って」というような、見下した感情から出たものだったのではないのか。だから、乞食が身の程知らずにも恋心など抱けば、優しい仮面を脱ぎ捨てて、「下郎が、分を弁えよ!」などと、厳しい態度で突き放す。そんな風に考えてしまい、優しくされたことすらも、激しい憎しみの対象となってしまうのです。

 そんなわけで、私と神山は、自己採点の段階では、合格はかなり厳しい、落ちている前提で今後のことを考えた方がいいという状況だったのですが、試験から一か月後、公式に試験の結果が発表された際、なんと私と神山は、見事に合格していたことが明らかになりました。どうも、この年の試験は例年に比べて難易度が高く、合格率がかなり低かったようで、調整のため、一部の問題の正答に点数が上乗せされることになり、結果、自己採点より大幅に上回る点数になったようなのです。

 目出度し目出度し、といったところで、これから一層、勉強に就職活動に弾みがつくはずでしたが、このタイミングで、またも暗雲が立ち込めてしまいました。人づてに聞いた話で、自己採点~公式発表の一か月の期間中に、神山が、「イケメンクラスへの移籍」を、先生に対して要望していたことが、耳に入ってきたのです。

 「大河原」のカリキュラムでは、基本情報技術者試験に合格した生徒は、その1ランク上の資格である、「応用情報技術者試験」の授業へと進むことになっていました。応用情報からは、選択式の問題が記述式になり、午前免除などの制度もありません。ここから上は、無勉で受かったという話はほとんど聞きません。現役のIT技術者でも全員が持っているわけではない、運要素も絡む、難易度の高い資格です。

 一方、基本情報技術者試験に落ちた生徒は、もう一度基本情報技術者試験の授業を、最初からやり直すことになっていました。59点で落ちた者であろうが、30点で落ちた者であろうが、みんな一緒に、一から学び直しです。神山は自己採点の段階では、合格点に達しない点数が出ており、通常であれば、基本情報を学ぶクラスに入ることになるはずだったのですが、神山は学校の方針に従わず、応用情報のクラスに行くことを希望し、責任者の先生に「手紙」を送っていたというのです。

 普通なら、学習意欲が高くて結構じゃないかという話だったでしょうが、私にとっての問題は、応用情報のクラスには、ここまで話に出てきた、「石原」「深沢」「中尾」に加え、この後神山とカップル成立することになる男など、「イケメン」が勢ぞろいしていたことでした。私の覚えている限り、基本情報のクラスに、こいつらに太刀打ちできるようなルックスの男はいません。試験の結果で、キレイに、「イケメン」と「ダサ男」が分かれてしまったのです。

 神山が先生に手紙を送った時点ではまだ自己採点の段階で、本決まりではなかったのですが、ほぼ確定である、という前提で、今後のことを考えた方がいいという話は出ていました。このままでは、ダサ男どもに囲まれながら、三か月も四か月も勉強しなくてはならなくなってしまう・・・。なんとか、イケメンのいる環境に移らなくては・・・。そう焦った神山が、自己採点から公式発表のある一か月の期間に、「工作」に動いていたのではないか?という疑惑が、ここで浮上してしまったのです。

 神山が「イケメンクラス」への移籍を希望する手紙を書いた理由として主張していたのは、「もう一度最初から、同じ基本情報技術者試験の勉強を繰り返すのは苦痛である」ということでした。一見、前向きで素晴らしい理由のようにも思えます。しかし、この年の試験は確かに難易度が高かったとはいえ、試験に落ちたということは、理解や能力が足りていなかったということなのですから、本当に試験に合格したいのなら、もう一度最初から、基本情報技術者の勉強をし直した方がいいはずです。

 それでも、「今回は運と巡り合わせが悪くてたまたま落ちただけ!私は実力十分!上のクラスでやる!」というのなら、それもいいでしょう。が、私の知る限り、神山は多少居残り勉強などはしていましたが、飛びぬけて学習に意欲を見せていた生徒ではありませんでしたし、負けず嫌いでファイトのある女でもありませんでした(闘志を表に出さないタイプだったのかもしれませんが)。

 私が神山の性格で確実にわかっているのは、男を顔でしか判断しないこと、イケメンのチンコをしゃぶることだけには、ファイトを見せていたことです。その事実を考えると、どうしても、神山は「イケメンのいる環境にスルッと潜り込むために」、わざわざ手紙などを送ったのではないか・・・という、邪推をせざるをえません。あまり憶測でものを言うのはよくないとわかりつつも、どうしても疑念がぬぐえないのです。

 嫉妬心と猜疑心。私は中学生ごろから、この二つの感情のコントロールに、大変悩まされていました。

 嫉妬心はうまく利用すれば努力するためのモチベーションになりますし、猜疑心がなさすぎる人は、悪いヤツにすぐ騙されます。なさすぎるのもまずい二つの感情ですが、これがあり過ぎると、社会に適応できない原因になります。勉強にしても交友関係にしても、私はこの二つの感情のせいで、大事なものを数えきれないほど失ってきました。

 神山が「イケメンを漁るために」クラス移籍を申し出た疑惑のあったこのときも、私は猛烈な嫉妬心に苛まれていました。あのとき、一緒に頑張ろうと言ってくれたのはなんだったのか?冬休みも近づいてきており、「性夜」クリスマスに、神山がイケメンのちんぽをしゃぶる妄想が、毎日止まりませんでした。

 なんとしても、二学期が続いている間に、神山をモノにしなければならない――焦燥にかられた私は、まだ時期尚早の感があったにもかかわらず、このタイミングで、神山に自分の想いを、はっきりと打ち明けることを決断しました。そこで、2学期終了もあと数日となった12月のある日、

「明日の放課後、ちょっと残ってくれないか」

 というメールを送ったのですが、神山から帰ってきた返事は

「怖いからヤダー」

 というものでした。

 言うまでもなく、これは私の用件が何なのか、わかった上での返事です。神山の返事は、私にとって、到底納得できるものではありませんでした。振られるのは仕方ないにしても、話すら聞いてもらえないとは・・・。私はすぐには食い下がることなく、神山とのメールを続けました。私は神山に、

「怖いというのは、男と二人きりになるのが怖いということ?僕という人間が怖いということ?」

 という質問をしました。

 この時点での私は、神山の地味な見た目から、神山はまだ男経験のない処女なのではないか、という期待?を抱いていました。これは私だけではなく、クラスメイトのほぼ全員がそうだったと思います。

 私が神山に抗議したい点の一つが、この「見た目詐欺」です。みなさんが、まだ初心な二十代前半という年齢のときに、目が細くて色が白い平安貴族のような地味顔におかっぱ頭で、紺のワンピースなどの、地味で肌の露出を避ける服を好む、「野口」な見た目の女を見たとき、その女が男を顔でしか判断しない、とんでもないミーハーの面食い女だと思うでしょうか?普通なら、自分に自信がなく、恋愛経験も少ない、消極的な女ではないかと思うのではないでしょうか。実際、クラスの連中は、最初はみんなそう思っていました。

 イケメンのちんぽをしゃぶることしか頭にない淫乱女なら、そのことを、もっとわかりやすく表現しておけよということです。いかにも自分が控えめだというような装いをしておいて、後から「男はただのアクセサリー。顔が良くない男はゴミ。友達に自慢できるかどうかだけがすべて」というのは、ちょっと酷いのではないか、という気がします。
 
 ファッションなどは人それぞれ好みもあり、神山の地味な装いがすべて「ビッチ隠し」のためだったとは思いませんが、もし、神山が最初から男を顔でしか判断しないことを公言し、見た目も派手めに装っていれば、私も「コイツやばい」と感じて、好意など抱かなかったと思うと、どうしてもヤツに文句を言いたくなってしまいます。

 しかし、このときの私は、神山の「処女ぽさ」を、自分の逃げ道として使おうとしていました。すなわち、自分が怖いと言われたのは、私という人間が怖いのではなく、男と二人きりになるのが怖いのだ・・・ということなのだと、信じたかったのです。それを確かめようと、神山にメールを送ったのですが、神山から返ってきた答えは、

「怖いのは津島くんだよ」

 というものでした。

 言葉通りに受け取るつもりは、今も、当時の私にもありませんでした。神山が本当に私に恐怖を感じているのなら、それをわざわざ本人に言って、相手を刺激したりなどないはずです。これはただ単に、私をおちょくって愉しんでいるだけです。

 なぜ、こんなことになるのか?シカト、メール転送事件から、また再び仲良くなってくれたのは、いったい何だったのか?やはり神山は、私を「哀れな乞食」として慈悲をかけていただけだったのか?

 耐えられなくなった私は、ここで、

「僕は君が好きなんだ。それを直接伝えたかっただけなのに、なんでそんなこと言うの?」

 と、ストレートに打ち明けてしまいました。ここまで言えば、さすがに神山の心にも何か響くものはあると思ったのですが、フツメン以下の男は「哀れな乞食」としか思っていない神山は、そんなタマではありません。私のメールを見て神山が送ってきたのは、

「○○(イケメン俳優の名前を3,4人挙げて)とかだったら結婚するよー」

 というものでした。私の告白を真剣に聞く気など、かけらもないのです。

 なぜ、ここまでコケにされなくてはならないのか?イケメンでない男は、異性を真剣に想う権利もないとでもいうのか?

 美人の女に言われるのなら、まだわかります。別に美人の女が偉いからというわけではなく、「言葉も通じない野蛮な池面族」には、何を言っても無駄だからです。そんな言葉も文化も違う池面族にバカにされ、コケにされるなら、「他部族なんかに恋をした自分が悪い」と、自分の非を認めることができます。

 しかし、同じ普面族の神山から、なぜここまで屈辱的な扱いを受けなくてはならないのか?なぜ神山は、同じ普面族の仲間を、ここまでメタ糞にするのか?自分を虐げてきた池面族に、なぜ尻尾を振ろうとするのか?

 私にとって、コンプレックスというのは、非常に大事な要素です。コンプレックスのない人とは、絶対に友人にはなれません。私が美人を追い求めないというのもそういうことです。何もかもに恵まれ、踏みつけられる人間の気持ちなどまったく知ることもなく生きてきた美人とは、どんなに趣味や会話が合ったとしても、最後の最後のところで、絶対に分かり合えないからです。

 では、イケメン好きの神山にはコンプレックスはなかったのかといえば、私はそうではないと思っています。むしろ神山は、私と同等か、それ以上のコンプレックスの持ち主だったと思います。

 私と神山の違いは、コンプレックスというものを、否定するかしないかの違いでした。

 私はコンプレックスというものを、ある意味肯定的にとらえており、「コンプレックスを抱えた者同士、共感し、仲良くやっていければいいのではないか」という風に考えます。コンプレックスのまったくない人間の方が異常なのであり、そんな弱い人間の気持ちがわからない、野蛮な人間よりも、ある意味俺たちの方が上等なのだ、という考え方です。

 一方、神山はコンプレックスを全否定しており、コンプレックスを抱えている自分を、心底恥ずかしいと思い込んでいる。自分と同じ、コンプレックスの塊である私のような男と付き合うことは、「傷のなめ合い」にしか見えず、到底受け入れられるものではない。だから、コンプレックスのないイケメンや美人に異常なまでに媚び、コンプレックスを抱えた私をメタクソに踏みにじることで、自分を必死に、生まれつきコンプレックスとは無縁の、イケメンや美人の側に置こうとする。

 神山が私に対して見せる攻撃性こそが、私は神山が、私と同等かそれ以上に、コンプレックスの塊のような人間であった証拠と考えています。

 しかし、当時の私は、まだ神山を、「弱い者の痛みがわかる、上等な人間」と信じていた時期です。ムキになった私は、神山に執拗に食い下がりました。メール越しに憤懣を露わにする私を、神山はさらに、

「誘拐されるー」

 などと挑発します。

 ここで私はキレてしまいました。

「神山は性格が悪い」

 という内容のメールを、送ってしまったのです。

 神山が、悪魔の顔でほくそ笑みました。もちろんメール越しには神山の顔は見えませんが、これは憶測ではなく、確信です。

  
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本物の男性恐怖症の人を高校時代に何人か見たけど
容姿も行動も神山とは似てないタイプばかり
むしろ良家の子女の通う学校のはずが
男性問題で何らかの処分を受けた女の子と共通点が多い
本物の男性恐怖症なら「ヤダー」じゃなく相手に敬語を使い丁重にお断りするだろう
その前に男性に個人情報を教えないだろうが
見た目だけ良家の子女の真似をする女はモテるが
本物の男性恐怖症はモテないどころかもっと深刻な悩みを抱えているケースが多い
といっても今は付き合いがないので克服して普通に生活しているかもしれないが
男性恐怖症といっても年配者とは普通に接していたし

年下のイケメンだけ怖くない男性恐怖症なんて存在しない

No title

MSKSさん

 最後の一行がすべてですね。この話の大きなテーマとして、「神山が私をグチャグチャにしたことの正当性」を一つ一つ潰していくという目的がありますが、「男性恐怖」という可能性も絶対にありえないことは今回で証明できたと思います。

No title

神山は失礼極まりないですね。
こちらが真剣な話をしているのに神山は全く応じずに馬鹿にした態度で来られてはもう頭に来ても当然でしょう。
返答も適当すぎて相手とのコミュニケーションが成り立たないレベルですよ。
よくこんな失礼な態度が取れたものですね。
神山は冷たい態度のままでいてくれたら気持ちの変化もなく良かったのかもしれませんね。
上から目線で優しくしていたことにすぐに気付くことは難しいでしょうね。
神山の後の行動を振り返ってみてやっと気付くことに繋がりそうな気がします。
応用情報クラスに行きたいということは向上心のある生徒として周りからも見られるわけでありイケメンクラスにも移籍できるわけですから神山にとっては美味しいでしょうね。
神山は見た目のイメージと逆のタイプだったのですね。
これは騙されてしまうでしょうし普通は容姿と印象は一致することが多いのではないかと思います。
神山をコンプレックスを抱えている心優しい女と捉えても無理もないですよ。
神山はイケメンと仲良くすることによって自分のコンプレックスを払拭したいのでしょうね。

No title

seaskyさん

 けちょんけちょんにバカにして、ストレスを発散させるためのサンドバッグに利用されてしまいましたね。

>>神山は冷たい態度のままでいてくれたら

 アイツのフツメン以下の男への態度は、まさに「お姫様が乞食を哀れに思う」感覚だったと思いますね。こっちが分を弁えている間は仲良くも優しくもするが、一線を越えようとする相手には、凄まじい勢いで攻撃してくるという。本当のお姫様ならまだしも、特別な血筋でもない、ダダ顔のブスにやられるのでは、こっちも納得はできません。

 クラス替えに関しては、自分の将来を犠牲としてもイケメンのちんこを己の草マンに入れたかったということですから、ある意味すごい話ではあります。

 見た目といい「建前」といい、ヤツは「ビッチ隠し」は一生懸命やっていましたね。「いいビッチと悪いビッチ」をネットで検索すると、ある画像が出てくると思いますが、その「悪いビッチ」の方の特徴が神山そのもので笑います。



>神山はイケメンと仲良くすることによって自分のコンプレックスを払拭したいのでしょうね。

 アイツの行動原理はただそれだけでしたね。

神山みたいな性悪女を一度は好きになって、こっぴどく振られて、そして段々と女を見る目が肥えていくんじゃないでしょうか
10代、20代に多少なりとも恋愛した人間なら割と誰もが皆が通る道な気がします。そこで初めて、自分と他人は違うんだという現実をハッキリつきつけられるのではないかな
神山がその後、何だかんだでイケメンと付き合ったのもそれは性悪女なりの努力だと思いますし、否定する事ではないと私は思います
最近否定的なコメントばかりで申し訳ないですが、津島さんが傷つけられたのを抜きにしても少し(自分に関わった)他人の生き方に対して厳しすぎる気がします
神山と付き合わなかったから今の彼女と会えた。あー良かったな。と考えるわけにはいかないのでしょうか?
私も履歴書で言ったらボロボロな人生ですが、人間万事塞翁が馬で考えてますので。
ただ、この物語には直接関係ありませんが津島さんの貧困に対する考え方は非常に共感できます。

No title

読者Aさん

 また今後触れていくいつもりですけど、私は今の自分の現状に全然満足していないんですよ。女房と出会えたことはいいことだと思いますし、サイトを通じて出会った以上、神山にメタくそにされて一度人生崩壊したおかげで出会えたと言えなくもないですが、女房に出会っただけでは、人生を満足するにはまだ足りません。

 満足していない以上、「塞翁が馬」とは考えることはできず、自分に過去、不快な思いをさせた人間に対する恨みつらみを、タラタラと述べ続けなくてはなりませんし、最悪の場合、復讐も頭の片隅に置いておかなければならないことになります。

 これも貧困論になってくるんですけど、人が自分の人生に対して抱く「期待値」というものは、人それぞれまったく違うものです。

 例えば清原。あれだけの栄光を手にし、巨万の富を築いた彼が、なんで覚せい剤などに手を出してしまったのか。

 俺は可愛そうなんやから、何をやっても許される。そういう考え方が根底にあったんだと思います。これを単純に「甘え」と切り捨ててもいいものか?なぜ、あれほどの地位にまで上り詰めた彼が、自分を「可愛そう」などと思うのか?

 今はこれくらいにしときます。もしかしたら犯罪者名鑑の宅間守や加藤智大の方で触れるかもしれないんで、そっちの方にもできたらコメントいただけると嬉しいです。

 まあ、私がどれだけ神山に対する憎しみを述べようが、読者Aさんにとっては他人事ですから、少し厳しすぎると感じられるのも不思議ではないと思います。

 ただ、同じ経験を自分がしたら、簡単に納得できますか?他人事だから大したことないと感じているだけ、という部分が少しでも自覚できるなら、軽々しく「納得しろよ、もういいじゃねえか」とは、言ってはいけないことだと思います。

 私は自分で感想コメントをくれといった手前、冷静にお話しができていますが、そうではない相手に、中途半端に「納得しろよ、我慢しろよ」と言うのは、「説教」ととられかねません。それは逆に相手の反感を煽り、相手を余計頑なにしてしまうだけです。

  私は神山のような女はどこにでもいるし、私のような経験は誰でもするという意見には、どうしても同意しかねます。このレベルを許してたら日本人が恋愛恐怖症だらけになります。

 作中でも書いたことですが、神山の努力とやらは、うまくできない他人をコケにしてストレス発散していなければできない努力です。私が好きにならなければよかったと思うかもしれませんが、神山のプライドが他人を見下したうえに成り立っているものである以上、仮に私が行かなくても、いつかは、誰かが犠牲者になっていたであろうと確信しています。よって、神山の努力は完全に否定されるべきものだというのは譲れません。

 これを「もういっか」と思えるようになるための手段は、たった二つしかありません。これもまた作中で触れるかもしれないので、ここまでにしときます。

 ほかの読者さんにもそうですが、私も神山のことになると少しムキになって返信してしまうときがあり、そのことについては反省はしています。こういう実のある話ができたという意味で、今回頂いたコメント非常にいいコメントだと思います。

 ちょっと10話で終わらず延長戦に突入しますが、私がこれだけ言ってもどうしても共感してもらえないようでしたら、最後まで娯楽作品と割り切って読んでくださればいいと思います。 確かにキャバ嬢に6億貢いだ男の話に比べれば、神山はマシだし私の経験は大したことないのかもしれませんが、私の持論などの部分は面白く読んでもらえる自信があるので・・・。

メダカブスの台頭

やはり環境選びは大事ですね。見た目のいい異性が多い環境にいれば、見た目のいい異性と宜しく出来る確率が上がりますからね。


私の経験からいうと、地味顔な娘の中には好き者が多く見られたような気がします。


逆に慎重に男を精査するのは、ドライな美女に多く見られたような気がします。



最悪ですね、メールの返事。特に俳優の名をあげたあたり。

そこ冗談めかしちゃダメなとこでしょ?


津島さんが仰られる通り、津島さんの事をコケにしたかったのでしょう。それに、その場面でのそういった振る舞いを「イケてる」と思っていたのでしょう。


まあ恨まれて当然ですね。


自分が真剣に好意を表明した相手に、コケにされたり、説教されたり、確か私も経験あるな。

あの時の屈辱感といったらないですね。


確かにこっちはあんたに惚れているが、それでいい気になって好き放題言える権利があんたにあると思うなよ、って感じですかね。



神山と席を並べて一緒に試験勉強をするなど一時的にいい雰囲気になったら今度こそ上手くいくんじゃあないなと勘違いしまね。
まして励ましのメールまでもらっては…
芸能人のイケメンの名前をあげて○○なら結婚してもいいよは流石にムカつきますね。
お前のレベルで相手にされねーえよと言いたくなりますね。
見た目地味で処女ぽく見えてそう言う事を平然と言うなんて明らかに詐欺ですね。
神山がイケメンクラスに行きたがる気持ちは分かります。
私でもまわりがブサイクより美女の方がいいですから…
神山が年を重ねても男を顔だけで選んでいるとしたら幸せになれないと思いますね。
神山レベルの外見でイケメンが本気で相手にすると思いませんから結局遊ばれ捨てられると思います。
もし神山が現在イケメンにさんざん利用されボロボロになっていたら流石に復讐しようとは思いませんよね?

No title

L,wさん

>その場面でのそういった振る舞いを「イケてる」と思っていたのでしょう。

 これは確実にあったでしょうね。たぶん、恋愛上手なフランス女を気取っていたのでしょう。調子に乗ったモテ男をそうやってあしらうなら「おー!」という声も起こるでしょうが、弱者の真剣な想いを踏みにじることで自分のナルシズムが満たされると思うのは、完全に性根が腐っているからです。

 ちなみにフランス女は確かに恋愛には奔放なものの、地位やルックスにはさほど頓着しないらしいですけどね。国の中枢を担ったナポレオンの幕閣にも、女房の浮気に悩まされた人が非常に多いです。あいつが目指していたのは、いわば日本女とフランス女の悪いところをハイブリッドした糞女だったわけですが、あの顔面の隆起が極端に少ない渡来人顔の平安ブス女は気づいていなかったのでしょうか。

 ここまで書いていませんでしたが、「惚れた弱みに付け込まれた」という部分も忘れてはいけないでしょうね。あいつは私に惚れているから何もできないだろう、という甘え、油断、過信。ときには美味しい思いをさせて希望を持たせるバランス感覚でもあればまだマシですが、相手に何の餌も与えなくてもそれがいつまでも続くと思ってしまうバカは、何もかも失っても仕方がないでしょう。

No title

まっちゃんさん

 本当に見た目詐欺ですね。糞びっちならびっちで、おでこに書いておけよって話です。

>>もし神山が現在イケメンにさんざん利用されボロボロになっていたら流石に復讐しようとは思いませんよね?

 こうなってればスッキリしますよね。冷静に考えれば、確かに遊ばれて捨てられるだけだと思いますし、40近くにもなって婚活サイトでせっせと相手を吟味しているキモイババアになる可能性が高いと思うのですが、いかんせん、私が最後に見た光景が光景だったもので・・・。

 ちなみに以前、ご自身のルックスについて言及されていらっしゃいましたが、私がイケメンを非難してもあまりお気になさらないでください。イケメンがすべて嫌いというわけでもないですし、ネットでやり取りしているだけという限り、私からは顔は見えません。私にとっては読者さんは読者さんという括りで、また特別な存在ですし。

かまぼこブスはまずいない

外国かぶれはイタいですね。

板についていればいいのですが、大概そうではないのでね。

外人が好きである事をやたら強調したがる女なんかもいますよね。


確かに日本人女性は世界的にモテるなんて話を聞いたりします。自覚してるのですかね? 自分は日本ではダメだと 笑


惚れた弱み……私の場合、単純にルックスがタイプで宜しくどうぞする事もあるので、その時は別に相手の人格等を評価しているわけではありません。なので、そんな相手からコケにされたり説教されるのは我慢なりません。


アンタの外見の良さは認めるが、頭の良さや性格の良さは別に認めてないからね。といったところです。

寧ろ私が彼女等を馬鹿にしたいぐらいでした。

津島さんの例のように、私も女に惚れた事の正当性を信じ、女の美点を見出す努力を怠りませんでした。が、後々知るところとなるのは、その女の表面的な部分以外の価値の低さでした。

大概、恋が失せた時には女の愚考を確信しなければならなかったです。

No title

L.Wさん

 >>「日本だとダメ」を自覚

 確実にこれでしょうねぇ

 あくまで外人好きを貫いてたなら私も「おぉ」と思ったでしょうが、あの平安ブスの場合、イケメンなら国内でもいいって話でしたから、やっぱりコンプレックスの現れだったんだと思います。

大丈夫です。私も言いたい事を失礼承知でコメントしていますので、津島さんも遠慮なく書き込んで下さい。
人間関係に対する考え方は多少違えど、物語は楽しく読ませて頂いています。最終話まで楽しみにしていますね。

神山さん、わたしと服やフランスとか好みが近いー💦なんか嫌だなあ。フランスは、労働に関する考えかたなどが好きです。神山さん嫌いです、清潔感ある服装や髪型を好むんなら、内面の清潔感と優しい気持ちや津島さんに対する敬意の念などちゃんと持つべきです!じゃなきゃ嘘じゃないですか。嫌なひと。性格悪い‥。

No title

あやかさん

 私も坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとなってしまいがちな性格なので、一時期フランスが嫌いになったのですが、ナポレオン戦争の時代を本格的に学び始めたことで克服しました。あんな奴のためにフランスを嫌いになるのは、考えてみたら勿体ない話です。偉大なナポレオンに感謝ですね。ライフワークバランスに対する考え方は国によってまちまちで面白いんですが、フランスは非常にバランスが取れた国のひとつだと思いますね。ワンピースかぁ・・・。

No title

読者Aさん

 基本的にきれいごとで丸め込まれるのは嫌いなんですけど、今回私がムキにならなかったのは、「塞翁が馬」と考えるルートはちゃんとあるからなんですよ。他の読者さんへの返信で書いたんですが、この件で得たものも0ではないんで。ただ、今はまだその段階じゃないってだけです。今はこんくらいにしときます。とりあえず週末まで更新予定ないんで、他の記事にコメントなどいただけると嬉しいです。

「怖いからヤダー」は“コクられてもお断りするから察してね。お互い気まずくなるし”と言う気遣いで、不思議ちゃんらしいセリフでアリかなーと思ったのですが…
全然そんなんじゃあなかったですね(>.<)
真面目に話してる人に対して、いい加減すぎ。
どっちが恐いの?の返信からは、遠回しな言い方でも真面目に答えますよね、普通は。
これでは恨まれても当然ですね(;´д`)
二十歳過ぎて「誘拐されるー」って!バカすぎーwww

No title

ひなさん

 まあ、相手の想いを真剣に受け止めないヤツ特有の軽さが、男全員に対してなのか、相手の顔を見て態度を変えてるのかにもよりますよね。前者ならまだマシですが、後者だったら、そりゃ恨まれても文句言えないだろう、というところです。私は完全に後者だと思っています。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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