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 完成版私小説 愛獣 2

  
    
           
 
 この時期の僕が一番の楽しみとしていたのが、風俗通いである。

 これより一年ほど前、映画の専門学校に通っていた十九歳のころ、二歳年下の女の子と初体験は済ませていたが、その女の子とはすぐに連絡が取れなくなり、その後何人かの女性に交際を申し込んだものの断られ、専門学校を辞めたことで、女性との出会いの場も失ってしまった。初体験の子とは、インターネットの出会い系サイトを介しての出会いであり、今後はそれ一本でいくつもりでいたのだが、どうもその最初の女の子との出会いで、僕の出会い系運は使い果たしてしまったようで、その後は何百通と女にメールを送ろうが、交際はおろか、一夜限りの関係にまで発展することもなかった。

 出会い系サイトなど利用するのはブスで性格も悪い女ばかりというのは偏見で、実際にはリアルでいくらでも出会いを求められるような女性も利用している(最初に会えた子はそうだった)が、確かに出会い系にいる女をザックリと、ごく大雑把に、当たりと外れで分けたら、まあ外れが多いのは厳然たる事実であろう。そして、出会い系というのはどこでも男女比率は圧倒的に男の方が多く、少数の女に多数の男からのメールが殺到する形になる。

 すると、リアルでさっぱりモテず、歪んだコンプレックスを膨らませて生きてきたブス女が、急にモテモテの美女になったかのような錯覚を起こすらしい。

 僕の顔は、全体的にゴツゴツと骨ばった輪郭をしているのだが、ある女に、「じゃがいも小僧」などと罵られたことがあった。本来同じ立場にある非モテ男性を罵ることで、自分がモテ女の仲間入りを果たした気になり、歪んだプライドを満たしているのだ。

 また、メールやプロフィール欄などで、「イケメン以外お断り!年収~未満お断り!」などと、勘違いも甚だしいことを平気で書いてみたりするバカもいた。本当に高収入の男と出会う気があるのならば、自分も金をかけて、会員制のクラブなどに加入するべきである。自分は金をケチって無料出会い系などを利用しておきながら、男に高スペックを求めるなど、甘ったれているにも程があるのである。

 不快な思いをしながらも、切実な性欲を満たすためには我慢して利用せざるを得なかったのだが、前述の二歳年下の女の子以降で出会ったのは、ウルトラマン怪獣のガラモンに空気を注入して膨らませたような、とんでもないバケモノのようなおばさんだけであった。 女性の容姿に頓着しない僕でもウッと唸りそうになったのだが、せっかく来てくれたのだから話だけでもしてみようとファミレスに入ると、そのガラモンババアは、こともあろうに僕の話の途中に居眠りをこき始めた。シミ、ソバカス、イボだらけの汚い顔を見せつけられ、話の途中で居眠りまでこかれて、食事代だけはしっかり僕に払わせたのである。そんな経験をしてしまったことで、懲りない性格の僕もすっかりバカらしくなり、出会い系の利用はそれきりやめてしまった。それでこの時期は、もっぱらプロ相手に発散していたのである。

 風俗は遊びは楽しい――が、虚しい。いや、お金に余裕があり、素人の女と幾らでもセックスができる男が、本当の遊びのつもりで行くならいいと思うのだが、当時の僕のように、素人の女にまったく相手にされないモテない貧乏な男が、他の遊びを我慢し、切り詰めて切り詰めて溜めた虎の子の金を握りしめて、切実な性欲を満たすために行くのは、あまりに虚しい。

 いくらプロのテクを持っているとはいえ、一発ヌクのに一万円近い金を落とすことでしか、僕は女の温もりを得ることができないのに対し、イケメンの奴らは、タダで三発も四発も好きなだけヤリまくることができる・・・。たった数ミリ、目鼻口の大きさ、形が違うだけで、なぜこれほどまでに人生が違うのかと、不条理な思いで頭をかきむしってしまう。若い男なら誰もが一度は感じることだろうが、僕は特にそれが強かった。

 通う風俗店は、料金帯は六十分あたり一万三千円~一万八千円の、いわゆる格安店を選んでいた。挿入をそこまで重視しない僕の場合は、ソープよりも質のいい嬢に巡り合えるヘルスの方をよく利用していた。直前まで通っていた映画の専門学校で、ふくよかなタイプの女に振られたこともあって、指名するのはほとんど、アンコ型の体型をした嬢であった。執念深い性格を持つ僕は、振られた女のことを、いつまでも根に持つのである。

 ADHDの持ち主は、物事へのこだわりが非常に強い特徴を持っている。それ自体は、けして悪いことではない。歴史上の有名人、織田信長や坂本龍馬、トーマス・エジソンなどはADHDであったと言われているが、どんな困難が立ちはだかっても、何が何でも物事を達成するという執念がいい方向に向かえば、社会にとって有意義な偉業を成し遂げたりもするのだ。

 しかし、その執着癖がこと人間関係に向かうと、往々にしてよくない結果を生む。織田信長も、盟友浅井長政に離反された以後、長政との友好回復に拘るあまり、姉川の合戦で破った長政をすぐに追撃せず、本拠の小谷城にみすみす逃げ込ませるという重大な軍事的ミスを犯してしまったこともあった。そして現代社会においては、ストーカー犯罪で逮捕された人の多くに、ADHDやアスペルガーなどの発達障害がある傾向が報告されている。

 女にまつわる嫉妬心と、異常につよい執着心。それこそが、直前まで通っていた専門学校を辞めることになった理由であった。退学の理由を、友人や担当講師、親には、「映画への情熱がなくなった」などと語っていたのだが、本当は、同じ学内にいた女生徒に失恋し、その女生徒が他の男とくっついてしまうのではないか、という「嫉妬妄想」に耐えきれず、その空間から逃げ出したかった、というのが真実だった。

 周囲の人になぜウソをついたかといえば、本当のことをいえば、そんな理由で親が払ってくれた多額の学費を無駄にしたのか、などと責められるに違いないからである。誰が何と言おうと、僕は、一人の女に執着するあまり、食事もとれなくなり、二か月で十キロも痩せこけるほどの強烈なストレスに苛まれていた。それほどの強い嫉妬心と執着心を感じたこともない人間に、偉そうに説教などされたくはないのである。

 僕も、あれが大学だったら辞めなかったかもしれないが、僕が通っていたのは卒業するだけでも意味がある大学ではなく、金さえ払えばだれでもいける専門学校であった。自らの持つ強烈な業、嫉妬心に焼き殺されるくらいなら、辞めたほうがマシだった。

 恋愛――。嫉妬心の強い僕の、最大の急所がこれであった。女、セックス――そうしたキーワードが、僕をもっとも蝕むのである。

 その点では、伊勢佐木屋警備の職場は楽であった。そもそも、好きになろうにも、職場の仲間内には女がいない。それは同時に、希望もないということなのだが、どうせ手に入らない希望なら、無い方がいいともいえる。女がいなければ、セクハラなどといった問題も起こらない。仕事のうえでは、女がいない環境の方がまったく快適であった。

 嫉妬心と執着心――僕を長年苦しめ続けてきた感情であるが、この施設警備員時代に出会った男――「魔物」も、それを強烈に有していた。この後の展開は、「魔物」との対決を経て、僕が「魔物」を超える強烈な自我を身に着けていく過程の物語である。


     ☆       ☆      ☆     

 五日間のインターンが終了し、いよいよ僕が、一人でシフトに組み込まれる日がやってきた。

「おう、おはよう。今日はよろしくな」

 この日の相勤は、隊長の戸叶と、副隊長の折茂である。

「俺と隊長は、事務館は把握してないから、巡回のフォローはできないけど、大丈夫か?」
「え、ええ・・多分、大丈夫です」

「本当なら、今日は事務館を把握してる、塩村さんか鳥居さんをBに入れるべきだったんだけどな・・ったく何にも考えてないんだ、あの隊長は」

 戸叶がトイレに行っている間、折茂がそう言って苦い顔をする。同じことを、インターン中に塩村も言っていた。どうも、隊の中での戸叶の評判は悪く、皆が彼には、能力的人格的に、隊長には不適格であるとの評価を下しているようだった。

 また、戸叶は伊勢佐木屋に配属されてから、ひとつ大きなスキャンダルを起こしていた。伊勢佐木屋の社員である三十代の女性とくっついて、妊娠させてしまったのだ。配属後、わずか四か月での出来事だという。

 交際すること自体は、男女のことだから自由だが、妊娠させたのはまずかった。いい年をした男女が避妊もせず行為に及び、できちゃった婚してしまったというのは、イメージ的によろしくない。一般の隊員ならまだしも、隊長という立場でそんな軽率なことをしてしまったことで、戸叶は南洋警備保障のインテリヤクザ部長から、大目玉を食ったという。

 他の隊員は、皆そのエピソードについて批判的だったが、僕には微笑ましかった。第一印象からは冷徹だと思っていた戸叶の、人間らしい一面が見えたからである。実際、話してみると、戸叶はけして不愛想ではなく、子供っぽい冗談が好きで、意外に茶目っ気のある人だった。

「おお、おはよう。昨日は裏の、愛$でヌイてきた?」

 愛$とは、伊勢佐木屋の事務館の裏にある、ソープランドのことである。

「いや、さすがに職場の目の前の店には行かないですよ。僕はいつも川崎に行ってます」
「堀之内か?」

「いや~、南町ですね。あっちの方が、格安店が充実してますから。高級な店にも行ってみたいですけどね」

 塩村の口を通じて、僕の風俗通いは皆に知れていたのだが、メガネをかけて坊ちゃん坊ちゃんした風貌の僕が風俗通いが好きということが、戸叶にはツボに入ったらしく、よくそれで僕をからかってきた。ネタにされて茶化されるのは、新人にはむしろ喜ばしいことである。少し恥ずかしかったが、風俗ネタを振られれば、積極的に応えていた。

 反対に、風俗ネタに対し、妙に真剣なリアクションをするのが、副隊長の折茂だった。

「先輩のオゴリで行ったことはあるけど、自分で金払ったことはないな・・。あんなとこ行って、何が楽しいのか。お前も風俗に行くくらいなら、彼女を作れよ」

 マリーアントワネットの「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」に通ずる暴言を、折茂は大真面目な顔で言うのである。どうもこの人とは、価値観が合わないようだ。

 折茂は生真面目で、潔癖な人であった。そして、自分が人から生真面目で潔癖な人間に見られることに、命を懸けているような人であった。自然にそう見えるのではなく、まさに「見せている」というのが相応しい、芝居がかった感じなのである。

「津島。塩村さんから、お前は友達がいないと聞いた。もしお前に友達がいないのなら、俺たちが友達になってやるからな。ここがお前の居場所だ。辛いことがあったら、何でも言って来いよ」

 こういう、安っぽい学園ドラマに出てくるセリフのような発言も、折茂にかかれば息を吐くように出てくるのである。

 これが本当に学園もののドラマなどなら、涙を流して折茂の胸に飛び込むところなのだろうが、あいにく僕は、学園ドラマの主人公のようには、素直な青年ではない。大体、女ならともかく、同性の友達は、「欲しいか欲しくないかといったら、欲しい」というくらいのもので、そこまで切迫したものではない。だから、友達に「なってやる」などと、恩を売りつけるような言い方をされると、「いや、頼んでないから・・」と、逆に反発心が芽生えてしまう。

 塩村は、そうではなかった。塩村が言ってくれたのは、「友達になろうぜ」ということである。魅力があるお前と友達になりたい、ということをいってくれている。

 折茂は違う。折茂の場合は、「魅力のないお前と友達になってやる」というスタンスである。これでは、プライドが高い僕の心は動かず、逆に意固地になってしまうのである。

 周囲からの評判はやたら悪いが、僕にはそれほど悪い人とは思えない、隊長の戸叶。
 周囲からの評判は良いが、どうも僕とは合わない、副隊長の折茂。

 人柄の良さが滲み出る、きさくな教育係の塩村。

 可もなく不可もなく、隊の中ではもっとも無難な存在である鳥居。

 それが本勤務開始時点での、先輩隊員たちの印象だった。
 
   ☆     ☆        ☆                 

 初めて一人でシフトに入るということで、不安はあったが、どうにか巡回も一人で回れ、無事に勤務をこなすことができた。そして何回か数をこなすと、段々と仕事にも慣れてくる。ひと月あまり勤務したころには、微かに自信めいたものも芽生え始めていた。

 しかし、そんな折、せっかくのやる気に水を差すような、ある決定が告げられる。

「来月から、伊勢佐木屋の勤務シフトが、二名体制になるから」

 現在、三名体制で入っている勤務シフトを、二人に削減するのだという。さらにいえば、隊員をさらに三名補充して、全八名の隊員を、日勤隊と夜勤隊に分けるということである。

「勤務数自体は、大幅に減ったり、増えたりはしないはずだから。そんなに不安にならなくてもいいよ」

 そうは言うが、今まで三ポジションでこなしてきた業務を、これからは二つのポジションで賄うというのだから、一日のタイムスケジュールは大きく変わってくるはずである。慣れてきたとはいっても、それは巡回やバッジの貸し出しなど、日々決まりきった業務をこなすことについてのみで、マニュアルにない突発的な事態には、僕はまだ対応できない。手探りの部分も多い状況で、また新たな仕事を覚えなくてはならないのか。

 何より、負担は明らかに増大するはずである。現在もそうだが、僕は少しくらいの金よりは、できるだけ楽をできることと、たくさんの休憩時間が確保できることの方が大事、という考えである。給料を据え置いたまま、負担だけを増やされるなどは、もっとも嫌うところだ。十五時間拘束ながら、実働はその半分程度、三時間の仮眠もあるという、ぬるい仕事だから気に入っていたというのに、その勤務体系が変わってしまうというのはショックであった。

「津島は夜勤希望か。俺もだ。一緒に頑張っていこうな」

「日勤隊に、いきなり回されたりとかはしないですよね・・・?」

「それはねえよ。夜勤って条件で入ってきた者を、たった二か月かそこらで強制的に日勤に回したら大問題だ。給料だって違うんだしな。大体、五日間のインターン代を払って、二か月程度しかシフトに入れないんじゃ、会社も元が取れないしな」

 塩村のその言葉で、取りあえずは安心した。日勤の業務内容はわからないが、夜勤に含まれる深夜手当がなくなるのだから、今より賃金が少なくなるのは間違いない。現状、夜勤の業務内容にはそれなりに満足しているのだから、勤務時間から何から、まったく別の仕事に移されるのはごめんである。

 日勤の業務は、それまで伊勢佐木屋の嘱託社員が任されていた、昼間の保安業務を引き継ぐことになるという。夜間の警備業務から館内の巡回がなくなるだけで、受付対応では、やることは一緒だ。嘱託社員の爺さんらは元伊勢佐木屋の正社員であるが、外部の警備会社に任せるよりはコストがかかる上、爺さんらは現在の伊勢佐木屋の正社員から見れば先輩にあたるから、大して仕事もしないくせに、無駄に態度だけはでかい。そんな役立たずの年寄をこのタイミングで切り捨てて、安い金で頑張って仕事をしてくれる、南洋警備保障の隊員を使おう、というのが、今回の伊勢佐木屋総務部の決定だった。夜勤隊の人数まで減らしてしまおうというのは、いわばそのどさくさに紛れた形である。

「じゃあ、日勤には誰が?」

「隊長で決まりだろうな。本人は夜勤に残りたがっていたけど、俺たちが説得したんだ。戸叶さん、あんた結婚して子供も生まれるんだから、日勤の方がいいだろう、てな」

 もっともな話であり、確かにそうなるのが妥当と思われた。どうやら、日勤隊に移される心配は、しなくてもよさそうである。

 隊長の戸叶が日勤隊に移るということは、事実上、夜勤隊の隊長は、折茂になるということか。僕としては、誰が隊長をやっても構わない。自分が楽をできればそれでいいのだが、折茂は変なことを聞いてきた。

「津島。お前は、俺と戸叶隊長、どっちの下についていきたい?」

「え?いや、どっちでもいいですけど・・・」

「それは、日勤隊に移りたいということか?」

「いや、そうじゃなくて・・・。じゃあ、折茂さんでいいです」

「じゃあ、てなんだ、じゃあ、て」

 そして不機嫌な顔をするのである。

 夜勤隊に残る、日勤隊に移るを、仕事で選ぶのではなく、リーダーで選べという。確かにそれも重要な要素には違いないが、僕はまだ伊勢佐木屋警備隊に入ってひと月弱であり、仲間たちの人となりを十分に把握しているわけではない。戸叶はやたら評判が悪いが、僕自身は、別に彼にイジメられたわけでもなく、戸叶にそれほど悪い印象は抱いていない。折茂は反対に、やたら評判がいいが、僕自身は、彼から特別に目をかけられているわけでもなく、性格的には、どちらかというと苦手である。だから、別にどちらに思い入れがあるわけでもないのだが、折茂は二人の優劣の評価を、僕に下させたがるのである。

「お前、ひと月も仕事をしていればわかるだろう。俺と戸叶隊長、どちらが仕事ができるか」

「え?はあ・・」

「俺と戸叶隊長、どっちが仕事が出来ると思うんだ?」

「え・・・あ・・・」

 隊長クラスとはいえ、毎日決まりきったことをやるだけの警備員の仕事に、出来る出来ないもないだろう、と思う。ドングリが背比べをするようなものではないか・・・と答えたいところだが、多分、この人にそれを言ってはいけないのだろう。

「折茂さん、です・・」

「そうか。俺についてきたいか」

 満足げな笑みを浮かべながら、折茂が頷く。

 なんだろう、この人は。自分大好き人間、いわゆるナルシストなのだろうが、あまり自分という存在が好きではない僕からすれば、警備員という底辺労働者でありながら、妙に自分に自信を持っているこの人の存在は異様に映った。向こうからもそう見えているのかもしれないが。

 何かこの時点で、実は隊長の戸叶の方がまともな人物かとも思えたのだが、後日、その印象を覆す出来事が。朝の受付業務を一人で行っていた際、従業員に渡すカギの在処がわからず、やむを得ず、仮眠中の戸叶を起こしたときのことである。

「お前!!この間教えただろうが!!忘れてんじゃねえよ!!」

 激昂され、人前で怒鳴られたのである。

 確かに、眠っているところをいきなり起こされたら誰だっていい気はしないだろうが、相手はまだ仕事がわからない新人である。この大人げない態度については、折茂や塩村、鳥居に話したところ、みんなが批判的な意見を述べて、僕を慰めてくれた。

 折茂と戸叶。伊勢佐木屋の隊長クラスは、二人ともに、どうもひと癖ある人物だった。 

   ☆        ☆       ☆    
 
 三名体制から二名体制への移行に伴い、増殖する不安。それに、さらに追い打ちをかける出来事が起こる。三月の下旬――隊長の戸叶がA、副隊長の折茂がB、僕がC担当での勤務のときだった。

 〇時三十分。AとBは本館の点検巡回へと出発し、Cは保安室での待機となるこの時間帯。いつもは本を読んで過ごしていた僕だったが、その日は、ちょうど持ってきていた本を読み終えてしまい、時間を潰す手段をなくしていた。そこで、デスクの中に保管されている、書類関係に目を通してみることにした。

 取り出したのは、伊勢佐木屋警備隊の申し送り簿である。その日に発生した事案を、後日にシフトに入る隊員に伝達するための書類で、業務開始前には毎回これに目を通すように言われているのだが、これまで僕は前日の記述を見るばかりで、まだ自分が入る前の、過去の記述を見ていなかった。この機会にそれを見て、伊勢佐木屋警備隊の歴史を把握しておこうと考えたのである。

 記述されている連絡事項は、僕が入る半年前、前任の警備会社から引き継ぎを受けたばかりの初めのうちは、どんな小さなことでも取りあえず書いておこうというスタンスだったのか、毎日のように問題事項が記載されていたが、やがて月日が経って彼らが仕事に慣れてくると、一日おき、二日おき・・・と、段々と頻度が減っていた。

 代わりに増えてきたのが、一人の隊員に関する、ごく個人的な記述である。
 
――― ○月×日 本日、阿川警備士が、勤務終了後に伊勢佐木屋総務部に提出する書類を落とし、強風によって一部を紛失させる事案が発生。口頭による注意を行う。阿川以外はこのようなミスを犯すことはないと思われるが、何事も馬鹿に合わせていれば間違いはないということで、以後、書類はゴムで束ねて運ぶことを徹底するように。  戸叶。

 ――― ○月×日 本日、阿川がまた機械警備を誤発砲させました。阿川による同じミスは、もうこれで三度目です。自分はもう阿川を見捨てるので、戸叶隊長以下皆さんで育ててください。 折茂。
 
 僕の前任のC番隊員、阿川を狙い撃ちした、辛辣な意見。隊長、副隊長の二人にここまで言わせるとは、阿川という人は、よほど仕事ができない人だったのだろうが、この文章は、業務上の申し送りの範疇を越えている、陰湿な臭いがする。阿川という人がいかに無能でも、個人に対するこんな厳しい注意を、普通は文書という形では残さないのではないか。また、その内容も、阿川氏の発奮を促すようなものではなく、彼の人格を否定し、追い詰めているだけにしか見えない。

 戸叶と折茂。二人の隊長クラスは、厳しい、というより、少しおかしいのではないか。申し送り簿を元あった引き出しの中に戻した後、僕は頬杖をつきながら、頭の中で漠然とした不安を増殖させていた。

「おい」

 ハッとして声の方を向くと、いつの間にか巡回から帰ってきていた戸叶と折茂が立っていた。

「お前、寝てただろ」

 戸叶と折茂が、僕にするどい視線を向ける。

「い、いや・・寝てないですよ。頬杖ついてただけですよ」

「・・・・そうか」

 机に伏せていたならともかく、あの微妙なポーズで、そこまで決めつけるものか?ひとまず疑惑は晴れたようだが、釈然としない気分だった。

 そして、仮眠中のこと。その日は公休の翌日で、十分休養がとれていたということもあり、僕はなかなか寝つけず、一時間がたってもまだ、布団の中で携帯をいじくっていた。

 すると、閉鎖されたシャッターの脇の鉄扉が開く音がして、戸叶と折茂が誰かを迎える挨拶をしたのが聞こえてきた。誰か、南洋警備保障の内勤が訪問してきたようである。

 隊員が仮眠休憩をとる待機室と保安室との間にはカーテンが敷かれており、普通のトーンで話していれば会話はシャットアウトされてしまうのだが、先ほど、居眠りを疑われた一件もあり、もしかしたら自分のことを話しているのかもしれないと思った僕は、カーテンを少しだけあけて、保安室での会話に耳をそばだてた。

「・・・津島はどうだ?」

 声の主は、南洋警備保障の、野中管制長である。どうやら、定期の巡察に訪れているようだ。

 その問いに対する戸叶と折茂の答えは聞こえなかったが、しばらくして、折茂のこんな言葉が聞こえた。

「・・・我々も、阿川の件で学びました」

 阿川・・・かつて、僕が入社する以前、連絡もなしに会社を去ってしまった隊員の名である。

 申し送り簿の内容から、阿川がバックレてしまったのは、ズバリ戸叶や折茂、もしかしたら塩村と鳥居も加わっていたかもしれない、行き過ぎた指導が理由と見て間違いない。そして、パワハラがあったとすれば完全な自業自得だが、阿川のいなくなった伊勢佐木屋警備隊は、風邪を引いて熱を出しても休むことができない状況に追い込まれた。

 その一件から、彼らが学んだことが何かというのを推理すれば、すなわち、「無能な隊員がいても、厳しく追い詰めすぎない」ということに他なるまい。その無能な隊員とは、新人隊員の僕のこと以外には考えられない。

 自分が無能なのはわかっている。今まで、アルバイトや学校行事の準備などあるたび、作業効率の悪さや、不注意から来るミスの多さは散々指摘されてきた。

 しかし、今回もそんなに仕事ができていないか?とは思う。確かにやらかしはないではなかったが、それはまだ新人だからという理由で言い訳ができる程度のものであり、少なくとも誤魔化しは十分にできていると思っていた。だが、それは自分で思っているだけで、本当はやはり、誰の目にも明らかな無能を露呈していたのだろうか。

 野中管制長はそこで帰っていき、それから会話は聞こえなくなった。やがて僕も眠りについた。

 自分の評価の、本当のところがわからない。そして、戸叶と折茂、二人の先輩隊員に見え隠れする嗜虐性。不安な状況の中、二名体制移行後の新シフトでの、僕のB番インターンが始まろうとしていた。

    ☆        ☆        ☆         

 夜勤隊二名体制移行を一週間後に控え、先輩隊員たちが調整した、新シフトでの役割分担が明らかになった。

 大ざっぱにいえば、旧B番が担っていた業務を、旧Aと旧Cにそれぞれ振り分けるという形である。これにより、新A番は本館に専念し、新B番は、事務館に加え、競馬のエクセルがある西館の巡回及び受付業務を担うことになった。各隊員のポジションは、折茂がA専門、塩村、鳥居がAとBの兼務、そして僕が、B専門という形である。

 ただし、競馬の開催日である土日だけは、特別に三名体制になるという、変則的な形となった。
 競馬の開催日には、朝の五時から西館のエクセルで職員の入館があり、伊勢佐木屋警備隊が受付業務を行わなければならない。しかし、始発で出たところで、朝の五時にはどうやっても間に合わないから、勤務に入るのは翌朝にしても、前日から職場に身体は置いていなければならない。

 前日の待機時間中も、ただぼーっとしているだけでは能がないから、本来BとAが担うべき業務を、Cにも少し振り分ける。朝五時になれば、Cは西館に向かい、西館の日勤の隊員が来る朝の十時まで、受付業務を行う、という塩梅である。この新C番は、全員が担うことが決まった。ちなみに、これは朗報だが、AとBは今までより仮眠休憩の時間が三十分少なくなる代わりに、拘束時間が一時間短くなり、朝の九時に下番を迎えられることとなった。自宅で休む時間に余裕ができたのである。

 旧B番を経験していた塩村と鳥居に関しては、本館巡回でAのコースを教えるだけで済むため、特にインターンは組まれなかった。例えば、日勤隊に移る戸叶と、夜勤隊に残る折茂、塩村(鳥居)の三人で勤務した場合、本来戸叶が行くべき本館点検巡回を、その日旧Cを担当している塩村(鳥居)が周り、そのときに折茂が塩村(鳥居)にAのコースを教える、など、いくらでもやりようがあるからである。

 しかし、西館の巡回が真っ新な僕に関しては、特別にインターンを組む必要性があった。西館の点検巡回、及び五時からの受け付け業務は土日にしか機会がないためである。一方、平日にも、西館の施錠及び開放巡回、及び朝八時からの受け付け業務はあるため、これは普段の勤務の中でも行われることとなった。

 西館の場合、受付業務といっても、カギの受け渡し以外には特にすることもない。その受け渡しも、何十分に一度というくらいのペースであるため、本館の受付に輪をかけて暇である。この時間に、僕は指導を受けながら、先輩隊員たちと色々な話をした。主な話題は、それぞれの過去の経歴である。

 まず、副隊長の折茂。彼は高校卒業後、地元の水産加工会社に勤めていたが、給料の低さに不満を抱き、教材の営業職に転職。そこでは営業成績トップを走り、二十歳で主任を任され、一時期は月収五十万円を超える稼ぎがあったのだという。

 しかし、仕事で下手を打った彼は、責任をとらされ、三百万円の債務を背負わされて会社を解雇された。この辺、詳しくは聞かなかったのだが、もし、それが本当に会社の正当な業務内で出した損害なら彼に返済の義務はないはずだ。ブラックを超えて、なにかヤクザチックな臭いがする話である。折茂は多くは語らなかったが、あるいは、何か弱みでも握られていたのだろうか。とにかく、折茂はその債務を、今も黙って返済し続けているという。 

 世の中の決まりよりも、人と人、あるいは人と組織との絆、約束を順守する――折茂はそういう、一本気な人であった。そういう気質は、例えば、ヤクザの世界なら高く評価されるのかもしれないが、カタギの世界では、必ずしも大事なものではない。下手をすれば、会社に不当な搾取を許すことになってしまう。ブラック企業は間違いなく悪いが、労働者の方も、安易に洗脳されないように、社会的な常識を身に着け、理論武装をしなければならない。

「その後、二十一歳で南洋警備保障に入ったんだが、そこで今の俺の師匠の、野中管制長と、中崎管制官に出会ってな。あの人たちに憧れて、俺は仕事を一生懸命頑張ったよ。日勤夜勤、連続で四十勤務とかもやったな。現場からも頼りにされてさ。二つ、三つも常駐を掛け持ちしてたから、休む暇なんてちっともなかったよ」

 折茂は誇らしげに語るが、僕には彼の得意満面の意味が、よくわからなかった。

 四十日も連続で勤務をしたなら、それは身体も大変だったろうが、家にもロクに帰れず、自分の時間などまったく取れなかっただろう。つまり四十日間連続で勤務している間、彼には何の進歩もなかったということである。

 非正規のアルバイトでは、職業能力の向上は望めない。これは常識といっていい。非正規のアルバイトを頑張ることは、努力とはいわない。努力とは似て非なる苦労というべきものである。

 折茂がやっていることを、例えば「ドラクエ」でいうなら、一番最初の街の周りをウロウロして、スライムを何千匹も狩っているようなものだろう。折茂が膨大な時間をかけて、世界で一番弱いモンスターを倒すという誰でもできることを延々とやって、スズメの涙のようなお金と経験値をシコシコと稼いでいる間、同じ世代の正社員の若者は着実に人生のステージを進め、ボスモンスターを倒すような難関にチャレンジし、折茂の一生分も二生分ものお金と経験値を稼いでいる。それが現実ではないか。

 このご時世である。社会のレールからドロップアウトし、底辺の非正規労働者になってしまうこと自体を恥じる必要はないだろう。それは自己責任ではない。努力が足りないわけでも、我慢が足りないわけでもない。自分を卑下する必要はない。

 正社員で働いている人間が、折茂より偉いわけでもなんでもない。ただ、理不尽だろうが、格差があるのは現実である。大事なのは、自分の現在位置を冷静に見つめ、奈落の底からどうやって這い上がるかを考えることだろう。若い折茂には、チャンスは幾らでもある。

 警備の道を究めたいというのなら、それもいいだろう。警備会社の社長には、末端の隊員から管制官となり、それから経営幹部と着々とステップを上って、そのまま叩き上げで経営者にまでなったという人もいる。僕は初め、折茂もそのつもりなのだろうと思っていたが、彼によれば、警備会社で出世を目指す気はないという。では、どうして他業種への就職活動をせず、底辺のガードマンでずっと甘んじているかといえば・・・。

「俺が足を向けて寝られない、野中管制長と中崎管制官から頼りにされてるからな。俺がいなくなったら、この現場がどうなるか心配だしな」

 と、実にさっぱりとした表情で答えるのである。

 自分がアルバイトの立場で、会社に気を遣って辞められない、というのが、僕にはよくわからない。それは自意識過剰ではないか。会社を辞める辞めないなど本人の勝手であり、正社員ですら、一々気兼ねする必要などないはずだ。

 憧れの人と同じ会社で働ける幸せというが、そもそもその二人に憧れているということ自体、僕はどうかと思う。自分を慕ってくれる若者がいて、その若者がこんな先のない、低賃金の仕事で働かされているのを知っているのなら、上に引き上げる努力をしてやるなり、さっさとこんな会社は辞めて、就職活動をしろと言ってあげるのが、本当の愛情ではないのか。大体、折茂が誇りにしている四十日連続勤務などは、労働基準法違反ではないのか。本人が働きたいと言ってるからいい、ではなく、そこをセーブするのが、管理者の仕事ではないのか。

 折茂はこの南洋警備保障での仕事で、確実に成長を遂げ、何者かになった気でいるようだが、客観的な目でみれば、彼が南洋警備保障で過ごした三年間とは、変な情に引きずられて、二十一歳から二十四歳という、人が大きくステップアップできる貴重な時期を、大学に通うでもなく、資格の勉強をするでもなく、正社員として勤めるでもなく、スポーツや芸術の道を進むでもなく、ただただ、職歴にも何もならない、非正規のガードマンとして「浪費」しただけとしか映らなかった。

「俺が指揮する現場を、お前にも見せたかったよ。国道の交差点のど真ん中。工事会社の見積もりが甘く、明らかに人手が足りない状況で、俺は無線機を三本、誘導棒を二本も持って、隊員を動かした。休憩はまず取れない現場だったんだが、俺はみんなに一時間ずつ休憩を取らせたからな。ちなみに、俺の休憩はなしでな」

「は、はあ・・すごいですね」

 小学生並みの感想であるが、そう言うのが精いっぱいだった。

――井の中の蛙。

 折茂という人を表現するのに、これ以上に適切な言葉はないだろう。現場で褒められた、会社から褒められた、憧れの人から褒められた。それが何だというのか。それで一円でも、給料が増えたというのか。ただ、「憧れの人」とやらに、自尊心をくすぐられて、いいように使われているだけなのに、どうしてそれに気付かないのだろうか。あるいは、気づいていながら目を背けているだけなのか。

 そして残り時間も僅かとなったところで、折茂が襟元を正し、今までにない神妙な表情で、ある話を始めた。

「津島。さっきも言ったように、俺は野中管制長と、中崎管制官のお蔭で、ここまで成長することができた。あの人たちの仕事のスタイルを真似することで、成長できたんだ。お前も、これから仕事をうまくなるためには、誰か一人、目標にする人物を絞った方がいい。その人の仕事ぶり、仕事のスタイルを徹底的に観察して、真似をする。それが、上達の一番の早道だ」

 警備などは、誰がやっても同じ仕事であり、スタイルもくそもないと思うのだが、折茂は誰か一人、「師」となる人物を決めろと言うのである。

「お前は誰を目標にする?お前はこの現場で、誰が一番仕事ができると思う?」

 げんなりした。「折茂さんです」と、自分を指名して欲しいのが丸わかりだからである。ここまでわかりすぎるほどわかってしまうと、逆に裏があるのではないかとも疑ってしまうが、この人の普段のナルシスト的言動を考えれば、おそらくこれは大まじめにやっているのだろう。

 しかし、いくらナルシストだといっても、ここまでわかりやすければ、相手も自分の本心に気づくと思うのが普通だろうが、折茂本人は、僕に自分の本心に気づかれているとは、夢にも思っていない様子である。僕はそれほど純朴な、もっとはっきり言えばバカだと思われているのだろうか。

「うーん・・。僕からすれば、みんな仕事は出来ると思うし・・みんなを目標にしますよ」

 僕は折茂の期待を裏切る答えを返した。ここまでわかりすぎるほどわかる折茂の狙い通りの答えを返してしまったら、僕はただのバカになってしまうではないか。折茂は僕を見た目で見くびっているのだろうが、僕はプライドは超一流なのである。他人におもちゃのようにされるなどというのは、もっとも嫌うところなのだ。

「お前、俺の話聞いていたか?俺は、目標は一人に絞れと言ったんだぞ。みんなを目標にしたら、色んな情報がごっちゃになって、集中できないだろ。一人に絞った方が、絶対に覚えられるぞ」

 いったい、どういう理屈なのかと思う。少なくとも僕には、まったく意味がわからない。

「いや・・・えーと・・じゃあ、塩村さんで・・・」

 困った末に出したのは、教育係の先輩の名前であった。僕に一から仕事を教えてくれたのは彼であり、ポジションも同じ。折茂を差し置いて彼の名前を出しても角は立たないないであろう、と配慮しての答えである。

「・・・そうか。お前が塩村さんに憧れているなら、これからは塩村さんについていけ。塩村さんの動きに注目して、一挙手一投足を見逃さないようにするんだぞ」

 折茂の期待した答えではなかっただろうが、とりあえず塩村の名前を出したことで、このときは解放された。

 僕も人のことを言えるわけではないが、何かこの人は、世間の価値観から「ずれている」。この日、はじめて折茂と二人きりで話をした時点で、僕の印象は確定した。
  

 ☆            ☆        ☆

 続いては、隊員最年長の鳥居。彼は中学卒業後、トラック運転手やカジノのディーラーなどの職を転々としたのち、今から二年前に南洋警備保障に入社。当初は交通誘導の二号警備隊員として勤め、やがて施設を任されるようになり、伊勢佐木屋警備隊の隊員に抜擢されたという。

「トラック乗ってたときは、月収六十万なんてときもあったけど、今の方がいいな。これだけ楽して稼げる仕事を知ってしまうと、なかなか抜け出せないよ」

 警備員とは暇な仕事である。暇に耐えるのが仕事といってもいい。道路交通誘導の二号警備で、人通りの少ない住宅街での通行止めの仕事をやったときなどでは、本当に自分はいる意味があるのかと思うこともある。こんな楽して金貰っていいのか――と、無用な焦燥感、罪悪感に苛まれてしまう人もたまにいるが、それでいいのである。

 現場仕事は安全第一、これは本当だ。何の仕事でもそうだが、信用が大事である。事故を起こして一般人を大怪我させたなどということが明るみに出れば、その会社にはもう仕事が回ってこなくなる。何十、何百人の従業員が露頭に迷うことになるのである。安全のためのコストは、いくら使っても損にはならない。ガードマンに遣う金くらい、惜しむ企業などはない。

 といっても、実際には、大けがに繋がるような事故などは、そうそう起こるものではない。何度も起こっていたら、ガードマンだって怖くて行きたくない。工事現場においてもっとも身近なトラブルとは、事故ではなく近隣住民のクレームである。

 住宅街の工事は、ライフライン関係でもない限り、普通の勤め人が仕事に出ている昼間に行われるが、昼間でも、家にいる者はいないわけではない。その多くは主婦と老人である。暇を持て余した彼らが、騒音や道を塞ぐ車などのことで、クレームを入れてくるケースが、結構あるのだ。

 そのときにもし、必要な数の保安要員を立たせていなかったら、そこをクレーマーに突っ込まれることになる。行政にチクられたら、建築会社は注意を受けてしまう。いくら仕事がなく暇に見えていたとしても、ガードマンは現場に存在するだけで仕事になっているのであり、それは建設会社の職人もみんなわかっていることだ。 

 だから、「楽をしてお金を貰うのは申し訳ない」などといらん心配をして、余計な仕事をやる必要はない。まあ、カラーコーンを並べるのを手伝うくらいはいいだろうが、暇だからといって穴掘りとか、土木作業を手伝う必要はまったくない。むしろ手伝ってはいけない。業務外のことをやってもし怪我を負っても、労災は支払われないのだ。

 大体そういう、余計なことをやるガードマンは建築会社の職人からも嫌われるのだが、稀に、ブラックな会社や、よくわかってない会社などからは、向こうから手伝うことを要請される場合がある。そういうときは、毅然と断らなくてはならない。次に来たガードマンが、「アイツがやってんだからお前もやれ」となってしまうからだ。自分がボランティアでやるだけならともかく、仲間を巻き込んではならない。

 こういう「付帯業務」の問題は、暇な時間帯が多いガードマンの仕事には、どこに行っても付きまとう問題である。アルバイトの警備員は、客から言われたことだけをやっていればいい。変にアピールしようとして、余計な気を利かせる必要はないのである。

「俺ももう歳だし、あとは一生、この仕事でもいいかな。津島くんは、なにか夢はあるの?」

「まあ、とくにこれってのはないですが・・・。一応、まだ若いと言っていられる年齢ではあるんで、もう一度、なにか別の学校に入りなおすってのは考えてますけどね・・・」

「そう。まあ何かやるんだったら、早い方がいいよ。人生あっという間だからね」

「そうですね・・・」 

「俺も何とか今より豊かになろうと思って、一生懸命やってきたけどね。結婚して、子供もできたんだが・・。今頃は、津島くんと同じくらいかな・・。長いこと会ってないけどね」

 人生の悲哀を感じる言葉である。あまり、深くは詮索しないことにした。

 そして、隊長の戸叶。予定では来月から日勤隊に移るということで、仕事上の絡みは少なくなるわけだが、そのことが心底嬉しいと感じられるようなよからぬ過去の話が、先輩隊員の口から僕の耳に入ってきた。

「隊長は元々、管制官を務めていたんだが、とにかく、声は聞き取りにくいわ、指示はいい加減だわで、隊員からクレームが続出してな。俺もあの人の応対を受けたけど、まあ、酷いもんだったよ」
 こう語るのは、戸叶ともっとも付き合いの長い、副隊長の折茂である。 

 現場に直行直帰の体制をとっている警備員は、現場に入った際の上番報告、帰りの下番報告を、携帯電話から会社に行うことを義務付けられている。それを受け取るのが管制官で、毎回勤務場所が異なる、スポットの形態である二号警備の場合には、翌日入る現場の指示も、下番報告の際に一緒に行う。指示が間違っていたら翌日の勤務には入れなくなってしまうから、声が聞き取りにくかったりするのは、たしかに問題だ。

「仕舞いには、朝、道に迷った隊員がちゃんと電話をしてきたのに、冷静にナビゲートすることもせずに怒鳴り散らして、その隊員はパニックになって、そのままバックレちまった。その件で、隊員みんなの怒りが爆発して、アイツを辞めさせなければ俺たちが辞める、と、みんなで部長に抗議をした。で、戸叶隊長は、管制から一般の隊員に降格になった、てわけだ」

「はあ・・。でも、そこまでみんなに嫌われて、なんで会社に残ってるんですか?」

「なんか、会社に借金があるみたいだぞ。しかも会社の寮に住んでいるから、辞めるとなれば、家もなくなってしまうからな。簡単にはいかないだろう」

「あれ・・?でも、戸叶隊長は今度、結婚するんですよね。寮生活のままでいいんですか?」

「当然、新居は用意したが、その際にも、会社にいくらか金を出してもらったらしい。何から何まで、ダメなヤツだよ。あんな大人には、なりたくはないな」

 辛辣な意見であるが、折茂だけが特に戸叶を嫌っているわけではない。鳥居もまた、同じような意見であった。

「俺が入ってきたときには、戸叶さんはすでに一般の隊員だった。俺が初勤務のときに入った五人現場で、隊長やってたんだけどね。まあ、随分とイジメられたよ。伊勢佐木屋で、今度はずっとあの人の下でやるって決まったときは、憂鬱になったもんだ」

 どうやら、個人的な恨みがあるようである。確かに鳥居は見た目は小柄で、あまり自己主張をしない人だから、イジメられやすいとはいえるのかもしれないが、本当は、こういう人がキレたときが一番怖いと、僕は思う。

 みんなからの評価は散々だが、その戸叶本人は、朝方、AとCが一緒に保安室にいる時間帯には、僕にこんなことを語っていた。

「昔はトラック乗ったり、居酒屋の店長やったり、色々やってはみたけどな。にっちもさっちも行かなくなって、今ではこんなんだ。俺みたいになりたくなかったら、学校に入り直すなりなんなりして、今のうちにもっと勉強しとけよ」

 戸叶の口から洩れたのは、自虐であった。七年間勤めた会社では失敗続きで、仲間からも嫌われていれば、自虐的になるのも無理はないが、こういうのを聞くと、自分もまた自分が嫌で仕方ない僕は、その人を嫌いになれなくなる。少なくとも、社会的に見れば底辺労働者であり、若いということくらいしか取り柄がないのに、妙に自分に自信を持っている折茂よりは、ずっと好感がもてる。戸叶の方も、僕にはどこか、波長が通じると感じているフシもあり、阿川の件で反省したにしても、僕をイジメてくるような気配は感じられなかった。

 戸叶という人は、根っから嫌な人ではなく、子供っぽくて、衝動を抑えられない人なのだろう。良く言えば人間味豊かな人で、本当はいいところや優しいところもいっぱいあるのに、どうも他人には誤解されやすい・・・そんなタイプの人であると、僕は思った。

     ☆      ☆      ☆      

 二名体制移行まで一週間を切ると、戸叶隊長は、伊勢佐木屋保安隊の老人たちの指導のもと、新設される日勤隊のインターンに入るようになり、夜勤隊からは姿を消した。そして、その戸叶隊長の下につくことになる、日勤隊のメンバーとも顔を合わせた。

 二十九歳の港は、入社して二か月で、今までは二号警備の隊員として勤務に当たっていた。よく笑う人で、塩村タイプの、爽やかで明るい好青年だった。

 三十五歳の立義も、入社して間もない新人隊員。ちょっと恍けたところがあるが、ユーモラスな人で、こちらも中々雰囲気はよかった。

 もう一人、これは予備の人員で、メインの三人が週に一度、休みを取る日のみの出勤となるのが、これまで西館の予備隊員として勤務していた加来。五十代後半で、伊勢佐木屋警備隊では最年長となる。聞けば、夜勤隊の鳥居とは、かつてカジノでディーラーをやっていたときからの仲とのこと。世間は狭いということでもあるのだろうが、年齢も違う二人が、まったく違う職種で再び同僚となるというのは、非正規労働の離職率の高さ、不安定さの証明ということでもあろう。

 新たに加わった隊員のうち二名は、またしても既存の隊員ではなく、僕と同じ、計算のできない新しい隊員であった。これも、伊勢佐木屋警備隊に巣食う「魔物」のせいで陥った事態である。

 また、業務内容が変わって、僕も西館の巡回や受付業務を行うようになったため、西館の日勤の隊員とも、引き継ぎの際によく話すようになった。

 西館は昼間、二名の隊員によって警備体制が敷かれている。通用口での受付業務と、馬券場での立哨という二つのポジションを、隊長の田丸、副隊長の江塚、そして二人が休みを取る際に出勤する加来の三名によって回すという形だ。比較的若い世代の多い伊勢佐木屋警備隊に比べ、こちらの隊員は、三人とも六十歳前後。巡回が多い少ないという業務内容の違いもあるが、警備員などは、基本的にはそのくらいの年寄りでも勤まる仕事ということである。

 そのベテラン集団を率いる、隊長の田丸であるが、これが一癖ある人物だった。僕の人生の奇人変人列伝に間違いなく載る人物なのだが、意外なことに、彼の言葉で印象に残っているものはほとんどない。

 それは彼が無口だったということではなく、その逆である。とにかく速射砲のように、休む間もなく、次から次へと色々なことを話しまくるものだから、内容がまったく頭に入ってこない。トークが下手な人の特徴で、会話がキャッチボールになっていないにも関わらず、本人は面白い話をしていると思い込んで、ノンストップで喋りまくってしまうのである。

「あの部長はなんだ。現場の苦労をわかっていない。俺がこれだけ言っているのに。あんな決定をして。会社の上の連中はみんなバカ。バカでバカでどうしようもない」

 よくよく聞いてみると、彼の言っていることのほとんどは、会社への不満、愚痴であるようだった。それが、給与の不満やら、労働時間の長さ、パワハラ、といった切実なことならいい。しかし、彼が言っているのは、ほんの少し、たかが五分程度の巡回を追加されたことでグチャグチャと文句を垂れたり、誰それが誰それに、内緒にしてね、と言ったことを、みんなにバラした~とか、女子中学生じみたしょうもないことであったり、自分には関係のない他所の現場のことに口出ししたり、管制官の人事異動など、一隊員が意見するべきではないことに文句をつけたりなど、まったくどうしようもないことばかりであった。

「田丸は元々、南洋警備保障以前に伊勢佐木屋の警備業務を担当していた警備会社の隊員でな。南洋警備保障が業務を引き継ぐにあたって、田丸も一緒に南洋警備保障に移ってきたんだ。なんといっても西館の業務内容を熟知しているから、はじめはうちの会社も重宝していたんだが、あの態度だからな。今では厄介モンとしか思われてねえよ」

 塩村にも酷評される始末である。

 また、上のやることにグチャグチャ文句をつけるだけでなく、田丸は下の者の面倒を見よう、育てようという意識もない人であった。彼の相方の江塚――田丸より少し年上の、元経済産業相のエリートは、腰が低く、穏やかな好人物なのだが、彼も田丸を快く思ってはいないようだった。田丸という人物は、上にも下にも嫌われる、本当にみみっちい、器の小さい人物のようである。

「田丸はウチの戸叶隊長と仲が悪くて、しょっちゅう喧嘩しているんだが・・。俺から言わせれば、どっちもどっち。同族嫌悪って奴だな」

 彼らを反面教師にしているという、折茂の意見である。

 また一癖ある人物とも関わらなければならなくなり、人間関係には不安の材料が増えてしまったわけだが、そんな中で救いは、教育係を務めてくれた先輩隊員、塩村への信頼感は、日増しに強まっていくことだった。彼は僕の歓迎会を開いてくれるといい、いよいよ明日から二名体制が始まるという日、僕を焼き肉に誘ってくれたのである。

「今日は俺のオゴリにするからよ、どんどん食って飲めよ」
「ありがとうございます!ごちそうさまです!」

 プライベートで人から誘われることなど久しぶりのことで、しかもオゴリである。僕は舞い上がって、実際に、食って飲みまくった。

「最初はオタクみてーな、弱そうなガキが入ってきたと思ったけどよ。津島は結構しっかりやってるよ。休みもとれるようになったし、大助かりだよ」

「いやあ・・」

 警備員の仕事とはいえ、人から褒められるのは嬉しいことである。僕は素直に喜びを見せた。
「先輩もみなさんいい人たちばかりですし、本当に入ってよかったですよ」

 まるきりの世辞ではない。確かにちょっと癖がありそうな人物は多いが、それも被害を受けているというほどではない。あの人たちなら、これからもやっていける。この時点では、僕はそう確信していた。

「まあな・・・。けど、戸叶と折茂の二人は、結構サドっ気があるから、気を付けろよ」

 塩村は、浮かれる僕に対し、二人の隊長クラスの名前を出して、僕に注意を喚起した。

「はあ・・。まあ、戸叶隊長はわかるんですけど、折茂さんも、やっぱりそうなんですか?」

「ああ。お前の前任の阿川が、会社をバックレたことはもう知ってるだろ?あれについて会社内では、戸叶のイジメのせいだってのが定説になっているが、俺に言わせりゃ、折茂も相当なもんだったよ。アイツは戸叶と違って会社内で支持者も多いから、なぜか悪くないってことになってるけどな」

 阿川に対しては、折茂もかなり厳しい態度で接していたことは、あの申し送り簿を見ればわかる。しかし、僕は半信半疑だった。折茂はナルシストであり、人としての苦手度でいえば戸叶より上だが、今まで彼から怒鳴られたことなどは一度もなく、仕事の上では、良い先輩であったからだ。明るく賢く、評判がいいのは当然であるとも思っていた。

「あと、アイツは自分大好き人間だからよ。俺もぶっちゃけ、ちょっと苦手と思うこともあるんだが、面倒見はいいヤツだからよ。ちょっとスパルタだなと思っても、あんまり気にすんなよ」

 確かに塩村の言う通り、折茂は面倒見のいい人だった。一々機嫌を取らなくてはならないのが疲れるのだが、そういう人は、うまく煽てていれば、仕事の負担を肩代わりしてくれたりするのは事実だ。もっとも、彼らナルシストの「面倒見がいい」とは、「人のために尽くすのが好き」ではなく、「人のために尽くしている自分が好き」である、というところは注意が必要だ。

 例えば、折茂が誇りにしている、国道の忙しい現場で、「神采配」を見せたというエピソード・・。あれに関して、折茂は自分が休憩を取らず、下の隊員には休憩を取らせたということを誇りにしているようだが、あれだって、初日は仕方ないが二日目以降には、人員の不足を訴えて新しい人を寄越してもらうなり、何かしら、自分も無理をしない手段はあったはずである。もしも折茂が、自らも堂々と休憩を取っていれば、下の隊員も気兼ねすることなく、みんながもっと幸せな思いをすることができたではないか。

 大体、無理な誘導をしているということは、事故の危険性だって高い。自分が楽をして下の者に苦労させるというのは論外であるが、自分ばかりが苦労を背負い込むというのも、優秀な人がやることとは言い難い気がする。無理をしたツケというのは、どこかで出てくるものではないか。

「ええ、大丈夫ですよ。折茂さんは、いい人です」

 楽しい飲み会の場であるこのときは、そう呑気に答え、また塩村もそれ以上の話はしなかったのだが、実はすでにこのとき、僕は折茂から、かなりの度合いで嫌われていたらしい。折茂が爆発するのは時間の問題であり、そのときに備え、僕に心の準備をしておくようにと、塩村はわざわざ警告をしてくれたのだ。

 翌日、二名体制初めての勤務のパートナーは、折茂であった。

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私の若い頃はまだインターネットが普及してなくテレクラでしたね。
テレクラで会った女はほとんどブサイクな女でしたね。若い頃はできればとにかく良かったのでブサイクな女でも一応セックスはしましたが一人だけあまりにもひどいのがいてトンズラした事もあります。
私はくだらない事にプライドが高く20代の頃は金を払って女とヤルのはプライドが許せず風俗には行きませんでした。30過ぎてプライドが低くなり風俗に行き出しました。
警備員の仕事にしては若い人が集まっていたみたいですね。なんか癖のある人がいてやりずらそうですね。とくに折茂は危なそうですね。塩村だけですかねまともな人間は…
私は20代前半の頃は三人友人がいましたが今は友達は一人もいませんね。別に友達がいなくても今のところ何も問題無いですね。基本的に女がいれば男の友達は必要無いと思っいるのですがいますから…

No title

まっちゃんさん

 風俗遊びは本文にも書きましたが普通に女房恋人がいる人が遊びでいくのは全然イイと思いますが、風俗行かないと性欲満たせないあまりにもモテない人が行くのは悲しいと思いますね・・・。本来の存在理由から考えれば逆説的な話ですが。

 私がやってたところは巡回が多いのと夜勤ってところで若い人が多かったんでしょうね。階段の上り下りが大変なんで爺さんにはきつかったと思います。

 友達はいれば楽しいとは思いますが、無駄にいすぎても仕方ないですね。私でいえば、私の書いたものを読んでない人とはまったく友達にはなれないと思います。うわべだけの自分しか知らない人間とどんだけ付き合っても時間と金の無駄ですからね。

 ただ塩村との縁が切れてしまったのは残念だったかもしれませんね。音信不通になってしまったことを悔やむ数少ない人物の一人です。

面白い!

やっぱり私小説~は面白いです!
また、いいところで終わってる(笑)
明日の折茂との勤務が恐い(((・・;)

折茂は本当ナルシストで自分大好き人間ですね(´Д`)
誰に付いて行きたいのかだとか、誰を目標にするんだとか、げんなりするー。
くさいセリフを言ってる時や先輩二人に憧れて頑張ってる自分も、すごくカッコイイと思ってるんでしょうね。
思っててもいいけど、自分の世界でだけにして他人に強制しないでほしいーーー。
折茂、会ったこともないのに大っきらい(笑)
物語りに引き込まれます\(^o^)/

No title

ひなさん

 この時点でかなりヤバいですよね、折茂。自分で誰に憧れてるかとか聞いて私が折茂の名を答えなかったらイジメるとか無茶苦茶すぎて今思い出すと笑えますwただの自爆ですから。

 この回出てきたことでいえば、やっぱり借金云々のことで余裕がなくなってた面もあったのかもしれません。何やらかしたんだかしらないですけど、不正行為によって損害出したなら自業自得ですし、正当な業務内で損害出したなら文句言わず払ってる方がおかしいんであって、その怒りを赤の他人にぶつけるとか理不尽すぎますね・・、。

No title

塩村はかなり親切な人ですね。
塩村との飲み会の場で初めて分かることばかりですね。
折茂は全く理解不能な人物だと思います。
あの時の質問に折茂さんですと答えなかったからでしょうかね。
自分としては誰をお手本にするのかという質問自体恥ずかしくて出来ないですね。
好意の対象を無理強いするなど考えられない行為ですね。
申し送り簿にこのような記述があっても問題にならなかったのですね。
戸叶と折茂の文章に悪意を感じますね。

No title

seaskyさん 

>自分としては誰をお手本にするのかという質問自体恥ずかしくて出来ないですね。
好意の対象を無理強いするなど考えられない行為ですね。

 この恥ずかしい行為を平然とできたのはなぜかと考えると腹立ちますね。私が折茂のやってることのおかしさに気づかないバカだとなめてたってことですから。

>申し送り簿にこのような記述があっても問題にならなかったのですね。

 申し送り簿は上に提出する書類ではなかったので問題にはなりませんでしたね。ただ私を信者にするために不都合だと感じたのか、しばらくしたら問題のあった個所だけ切り取られていました。遅いって話ですw
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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