犯罪者名鑑 小林薫 1

こばやし

 


 宅間守と宮崎勤の融合型犯罪者
 
 
 本人曰く、「宅間守と宮崎勤の融合型犯罪者」です。確かに、人生に倦み、自ら死刑を望んだという経緯は宅間に似ており、罪状は宮崎勤に似ているということで、本人の自己分析は間違ってはいないでしょう。

 成人の代替として幼女を狙った、あるいは性愛ではなく人を解剖すること、あるいは「儀式」を行うことが目的だったといわれる宮崎勤と違い、小林は生粋のペドフェリアという精神鑑定を受けています。性的な傾向は人それぞれであり、何の前触れもなく突然目覚めることもないとはいえませんが、大抵の場合、アブノーマルな性癖が現れるには、それなりのキッカケがあるものです。

 小林がどのタイミングで小児性愛に目覚めたのか、またそれが膨らんでいったのか。今回は犯罪の要因となる特殊な性癖について、掘り下げて研究していきたいと思います。


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 暗い少年時代


 
 小林薫は1968年、大阪で燃料店を経営する両親の長男として誕生しました。父親は気性が荒く、薫少年に度々暴力を振るっていたようですが、いつも庇ってくれたのが母親で、薫少年は母親に大変よく懐いていたそうです。

 ところが、薫少年が10歳のとき、母親が難産のため息を引き取ってしまいます。このときのことについて、薫は小学校の作文に、「僕は5時間以上泣いた」と書いており、母親を幼いころ失くせば誰でもそうでしょうが、彼の心に大きな影を落とす出来事でした。

 薫は幼稚園の頃からイジメられっ子体質で、一時は学年全体から無視をされるようなこともありました。母親が亡くなって以降は家庭も安息の場ではなくなり、父親からは相変わらずゴルフクラブなどで折檻を受け、新聞配達のアルバイトをしても半分以上は巻き上げられていたそうです。

 とくに酷かったのは、中学三年のころ、視力の低下が急激に進んだ薫が、父親にそのことを訴えた際、「勉強したくないだけやろ」とまともに取り合えってもらえず、あとになって網膜剥離がわかったときのことです。この一件で、薫少年は、父親への信頼を完全に失いました。

 後に小林が逮捕され、刑務所での服役を終えて帰ってきたときも、父親は小林に石を投げつけ、塩を撒いて追い返したそうです。父親との関係の悪さという点では、小林が言う宮崎勤や宅間守などとも共通していますが、特に折檻を加えたというわけではない宮崎の父や、なんだかんだで息子に金をくれてやったり、何度逮捕されても関係を切らずにしていた宅間の父と比べてもこの父親の冷たさは際立っており、一番の元凶はこの男ではないかとすら思います。

 親の愛情に恵まれないまま中学に上がった薫少年が収まったのは、学校の不良グループでした。そこでも使い走りのような扱いだったようですが、何とか居場所を見つけて、それなりに可愛がられてもいたようで、中学二年のとき、彼は先輩に連れられて、大阪の飛田新地に行き、そこで初体験を済ませます。さらに、小さい女の子に性的なイタズラを加えたのも、中学二年生のころが初めてでした。

 中学二年といえばほとんどの健康な男子が性に目覚めているころで、すでに知識もありますが、まだ幼く、両親に甘えたい年頃でもあり、実際に異性と行為に及ぶとなると、なんとなく両親に申し訳ないような、大人の階段を登りたくないような気持ちが勝って、心理的に歯止めがかかるパターンがほとんどだと思います。それをあっさり乗り越えてしまえるというのは、やはり親子関係に問題があるのでしょう。また、小さい子とはいえ女性を強引に襲うというのは、女性に対する恨み、あるいは絶望、失望がなければできないことだと思いますが、小林はまだアニメの世界で繰り広げられるような淡い恋心に憧れるはずの中学生で、すでに女性に対して屈折した感情を抱いてしまっています。

 同じ性犯罪者の山地悠紀夫は、小林と同じくらいの年齢で失った父親のことを半ば神格化し、父親の思い出を語るときだけはいつも楽しそうであったといいますが、小林の場合は、母親のことはいなくなって寂しかった、辛かったと、否定的な言葉ばかりで語っていました。おそらく小林にとって、母は自分を守ってくれた唯一の存在であると同時に、寂しいときに一緒にいてくれなかった―――裏切られた、といったような、複雑な思いがあったのではないでしょうか。それが女性への恨み、絶望、失望といった否定的な感情にまで繋がったのかどうかはわかりませんが、母親の思い出が、性犯罪を起こすことへの歯止めにはまったくならなかったのは確かです。

ろりこん

 
 
 小児性愛の本格的目覚め
 


 あまり偉そうに語ることではありませんが、アブノーマルな性癖というのは、いきなりMAXにまで行くのではなく、段階的に花を咲かせるものです。中学生で幼女にイタズラをした小林の性癖が本格的に目覚めたのは、高校生のころでした。先輩から譲り受けた「くりぃむれもん」なるアニメ(小学生の妹が高校生の兄とセックスをする内容)を見た小林は、「大人にはまねできない純粋な感じ。こんなコでも感じるんだ。小さい子供も大人と同じように、こういう風にできるんだ、と思って、子供がいいと思うようになった」と、このときをきっかけに、完全にペドフェリアの道を歩み始めます。

 その直後、写真部の合宿で鳥取砂丘に出かけた際、小林は生涯二度目の、女児へのわいせつ行為に及びました。スカートをはいた小学校三年生ぐらいの女児に声をかけ、マンションの階段をあがっている女児のスカートに手を入れ、下着の上から秘部を触ったというのです。野獣は、もはや本能を抑えられないようになっていました。

 小学生の女児を襲っていた一方で、小林は友人とともに女子高生もナンパして、ホテルでセックスに及んでいました。わざわざ説明するまでもないことだと思いますが、特殊性癖の持ち主だからといって、その性癖だけでしか快楽を得られないわけではありません。レイプ魔には普通に奥さんがいる人もいますし、どこの誰とは言いませんが、女の体臭に興奮する性癖があっても、入浴直後の女ではまったくダメというわけではありません。もちろん、なかにはそれでしかできないというような「超偏食」もいるでしょうが、大半の人は、こだわりはこだわりとして、ノーマルなセックスも楽しめるようにできています。

 小林は女子高生とは、二十人余りと関係したといいます。逮捕直後はともかく、この当時の小林の容貌は平均を大きく下回るレベルでもないですし、後に面会した記者によれば、小林は「シャバで一緒に飲んでいてもおかしくない、普通に面白い男」だったといいます。数に誇張はあるにせよ、まったくの嘘とは決めつけられないでしょう。成人後も、小林には大人の女性と交際歴があります。小林はけしてペドフェリア一筋ではなかったことは、念のために記しておきます。



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 逮捕



 小林が初めて逮捕されたのは、高校二年生のとき、友人とともに同級生を恐喝した事件でした。保護観察処分で済み、一度は懲りたようでしたが、二十歳で新聞専売所に勤め始めたころから、下着泥棒に手を染めるようになります。大人のものも子供のものも見境なく盗んでいたようです。

 そして1989年、小林21歳のとき、幼い子供の口に、己の性器を含ませるという罪で、執行猶予付きの有罪判決を下されます。その執行猶予期間中であった1991年、またしても小学生の女児にわいせつ行為を働こうとして逮捕され、今度は懲役三年の実刑判決を受け、合計で五年間刑務所に服役しました。

 はじめの執行猶予期間中、小林は勤めていた運送会社で知り合った成人女性と交際していました。そのとき、小林は出会ってからわずか三日で、結婚を申し込んだといいます。当時を振り返り、「家庭を持って落ち着きたかった。家に帰って電気のついた明るい部屋に戻りたかった」と語る小林は、おそらく普通の、暖かい家庭に憧れを持っていたのでしょう。

 そんな人間らしいささやかな幸せが、もう二度と叶わないと思ったためでしょうか。五年の服役期間を経て出所後も、小林は少女へのわいせつ行為、新聞販売店からの購読料持ち逃げなどの罪を繰り返しました。
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非公開コメント

No title

小林薫は融合型犯罪者だったのですね。
事件当時は第二の宮崎勤のような呼ばれ方をされていたので宅間守との関連があるとは思わなかったです。
家庭環境に関しては小林薫も一般的な家庭とは異にしていますよね。
それにしても下には下がいるというか宮崎の父や宅間の父がマシに思えるというのはかなりのレベルですね。
親が子に対して愛情があるかないかで犯罪に手を染めてしまうかどうかの大きな分かれ目になりそうです。
小林が不良グループに所属していたりナンパをしていたというのは意外でしたね。
イメージでは友達がおらず孤独な学生で子供にしか興味がないという性癖だと勝手に思っていました。
小林は成人女性が苦手という訳ではなく人とのコミュニケーションも問題ない人物のようなので小児性愛を抑えることさえできていればと思ってしまいます。
直接犯罪に繋がってしまう特殊性癖を持っている人達は理解しているつもりでもどうしても繰り返さずにはいられない精神状態なのでしょうかね。

No title

seaskyさん

 宅間守の父親はマスコミ対応は最悪でしたが、あの時代の平均からすれば「鬼父」とまではいえないんじゃないか、というのが私の評価ですね。宮崎勤の父親にいたっては、それが原因で犯罪起こすって言われるのはちょっと心外だろうなと思うレベルです。ただ小林はあまりにもひどい。

 凶悪な犯罪者でもまったくの孤独という人は少なくて、交友関係だけ見てみれば、私などよりよっぽど恵まれているではないかと思うときもあります。その交友関係が原因で悪の道に引っ張られるというパターンもありますが、不良と付き合っていた小林もそういうところはあったかもしれないですね。 

小林の逮捕時の容貌は平均をかなり下回ってますよね。若い時もかなり酷そうですがそうでもなかったんですね。
確か小林は1人殺害で死刑になってますよね。いくら本人が望んでいても重いような気がしますね。まぁ〜小林みたいなロリコンはいなくなつた方がいいですが…
それにしても新聞配達をしてる奴は凶悪犯罪が多いですね。造田、山地、小林と犯罪者名鑑で三人もいますもんね。
たまたまですかねぇ〜

この事件が起きた当時、ティーン・エイジャーだった私は、一般的に年相応である思われるような浅はかな思考でもって、小林に対し「暗くてキモいオタク」といった印象を持ちました。が、後に、小林が犯行におよんだ経緯を知り、上記のようなイメージは払拭されました。



人が罪を犯す経緯について私が最も興味をそそられるのは、「事実は小説より奇なり」といったような部分に対してです。

気まぐれで行われる犯罪よりも、確固たる情念と、それを正当化するロジックに基づいて行われる犯罪の方に興味をそそられます。


また、そのロジックの無矛盾性が高ければ高い程いいです。
自分勝手な詭弁ではダメです。


殺人が、人間が持つマイナスの側面の極地だとするなら、それは如何に興味深い事象でしょうか?

恐らくプラスの側面である、成功者のサクセス・ストーリーなどよりも、私にとって余程気になる事象です。

No title

まっちゃんさん

 人間の顔はパーツだけだとそんなに酷いとは思いませんが、太っちゃうともう致命傷になってしまうみたいですね・・。

 新聞販売店は異様に多いですよね。まぁ現在こそ派遣とか色々ありますが、昔は学歴も手に職もない人がやるような仕事は新聞屋かパチンコ屋くらいしかなかった、限定されていた、というだけだと思いたいですけどね・・・。

No title

L,,wさん

 まあ最初の報道でフィギュアオタク犯人説とか出てたんで仕方ないです。加藤とか小林とか金川あたりをオタクといっても別に間違いではないと思うんですが、テンプレのようなオタクを想像すると離れていってしまいますよね。そもそも漫画に出てくるようなオタクなんて母数としてそんなには存在しないと思いますし・・・。

 今回の事件ではご期待に添えるかわかりませんが、そういうテーマになると出てくるのはやはり宅間守とかですかね・・・。

No title

初めまして。小説が面白いので書き込ませていただきます。

いわゆる不良とオタクの融合型犯罪者なんですね。

自分の父親もこのタイプなので読んでいて居た堪れない気持ちになりました。(自分は家庭環境のせいで、後天性の統合失調症 精神2級 になりました)

自分は当時14歳でした。



No title

Ottoさん

 書き込みありがとうございます!

 不良とオタク・・・。一見対極にみえますが、レールの上に乗っていかれないという意味では似ていますからね。意外とそういうタイプの人は多いのではないかと思います。反社会的な人格であり、小説などを書いている私も、不良でオタクであるともいえます。

 精神2級ですか。大変かと思いますが、お暇なときにでもこちらの方覗きに来てもらえると嬉しいです。コメントありがとうございました。

自らを融合型の犯罪者だと宣う辺りに彼の歪んだ自己主張とコンプレックスが見える気がしますね

No title

HN推奨です さん

 書き込みありがとうございます!

 正確にいうと、「第二の宅間守か宮崎勤として名を残したい」でしたけどね。性格面では宅間、罪状や犯行の手口では宮崎勤への模倣性が強かったと思います。

 またコメントください。その際HNをつけて頂けると嬉しいです。

 

 

自称ロリコンとしては看過できない記事だったのに下書きを保存していた携帯が故障しすっかり忘れてたよごめんよ
自分も小林氏の交友関係と女性遍歴に驚いたな
奇しくもうちの親も気性が荒く彼と似た目に遭った事もあり不謹慎ながら親近感が湧いてしまった
成人女性と付き合えるだけのスキルがありながらなぜ犯罪を繰り返してしまったのか、こればかりは本人にしか分かり得ない心理状態なんだろう

くりいむレモンは当時の高校生には刺激が強すぎるよね、あの作品を観てペド属性が付かない訳がない
この回を読んでからバトルで宮崎氏とのクロスオーバーが見たくなったが時すでにお寿司か…残念

どうでもいいけど三枚目の画像はどうせなら「このロリコンどもめ」のやつを貼って欲しかったww

No title

ちゃんむくさん

 取材した記者が、普通の面白い男と語っているくらいなので、コミュニケーション力は高かったのではないかと思われます。

 やはり性的衝動よりも貧しい生活と過酷な生い立ちがいけなかったのではないかと思いますね。ロリコンで性的衝動を満たせないといっても、それだったらノーマルで性的衝動を満たせない人の方が可愛そうって話ですし・・・。

 宮崎勤とのクロスオーバーは確か書いています・・・。
プロフィール

津島 博行

Author:津島 博行
1987年4月3日生 男性
相互リンク歓迎します。

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